故事成語や慣用句は、深く意味を考えずに使っている場合が結構あります。例えば「重箱の隅をつつく」という表現ですが、私にはうまく使えません。だって非難がましいニュアンスで使うことに賛同できないから。きちんと残さず食べることのどこがいけないんだ?って。
語源を調べてみたところ、真ん中のご馳走に見向きもせず隅っこにあるものばかり食べることを言うらしい。でも、それは一体どういう状況?どんな人がどういう動機でそんな真似をするんだろう。
てな具合に、語源に共感出来ない言葉を使うのってためらわれるんです。微妙に間違ったシチュエーションで使うのは恥ずかしいから。3年ほど前のこと、会議中に突然、当時のボスであったシャリアーが、
「We are splitting hairs! もっと大局的な議論をしようぜ。」
と発言したことがありました。Hairs を Split する。髪の毛をふたつに分ける…。なんじゃそりゃ?…で、会議終了後に調べたところ、
To split hairs: 些細なことにこだわる、重箱の隅をつつく。
となってました。へえ~。そういう表現があるんだ、面白いじゃん!一瞬感心したんだけれど、「髪の毛を山分けする」状況がどうしてもイメージ出来ません。誰が何のためにそんなことを?さっそく語源を調べたところ、
「シェークスピアが1600年代に、劇中で使用した表現。」
とある。ほぉ~、シェークスピア劇が語源とはねえ。…でもね、その劇中、誰が一体どういう状況でとった行為を指しているのか、そこんとこを書いてくれないと。それが分からないと、自信持って使えないんだよ。どこかに良質な語源辞典ないかなあ。
僕って今、些細なことにこだわってるのかな。
2010年6月2日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
splitting hairsですか。
返信削除シャンプーのコマーシャルで、地肌のうるおいを・・・みたいなのがひとつ。もうひとつは、子供の「頭虱」探すおかあさん。似たようなことで、ペットの蚤の探すのもsplitting hairsかも。
慣用句なんだから、慣用句なんだろうね。
たとえば、「色の白いは七難隠す」と、日本ではいうでしょう?中国では、七難が三難らしい。いずれにしても白いことが美しいとされていたことに変わりはないようですが、数が違うね。なんで3なんだ?といったところで・・・。
十人十色、百人百様、千変万化、億万長者・・・。
そういえばね、またピーナッツなんだけど、チャーリーブラウンが、「やれやれ・・・」といつも嘆く。その英語は決まって、good griefだった。
これ、そういうことなの?
なるほど。てっきり中国から来た慣用句だと思っていたのに。三難じゃ迫力が出ないと思って日本人がアレンジしたのかな。
返信削除Good grief は一般には聞かない表現だよね。少なくとも僕はアメリカ人の口から聞いたことないな。Grief は「嘆き」だから、good grief が「やれやれ」というのはわりとしっくり来る気がします。チャーリーブラウン、もしかしてまた流行ってるの?