映画やドラマで、精神的に大きなショックを受けた人を慰める場面によく使われるセリフがあります。
“Everything is gonna be all right.”
聞くたびに「説得力ないよな。何でこんなこと言うんだろう。」と不審に思ってしまいます。すべてうまく行くよ、なんて非現実的でしょ。この慰め方はいくら何でも無責任過ぎる。まあ深刻さの度合いにもよるけど、時々は近しい人がビシッと言ってやった方がいいと思うのです。こないだホテルのテレビでドラマをぼんやり見ていた時、おあつらえ向きのフレーズと出くわしました。
Pull yourself together!
しっかりしなさい!という意味ですね。バラバラになった自分自身の身体を引っ張って来て元通りにくっつける、というアクションがイメージ出来て憶えやすいです。
今日の昼前、同僚のマイケルとエリカと一緒にウォーキングに行ってきたのですが、ルート上に、鉄のゲートで閉ざされた敷地がありました。よく見ると「ナショナル・ガード」と書いてあります。災害時などに出動する軍の施設があったのです。エリカがこう言いました。
「そういえば15年くらい前のことだけど、戦車を盗んだ男が駐車中の車を次々と踏み潰しながら逃走して、最後はハイウェイで警察とのカーチェイスになったことがあったでしょ。あの戦車、ここから盗まれたのよ。」
「そんなことがあったの?知らなかったよ。」
「結局犯人は射殺されたのよね。あの時この辺にいたらさぞかし怖かったでしょうね。」
オフィスに戻ってから調べてみると、エリカの話は本当でした。犯人は35歳の鉛管工。妻と別れ、両親を相次いで癌で亡くし、商売道具を盗まれた末に職を失い、家は差し押さえられ、同居していた彼女がクスリのやり過ぎで死ぬ、という不幸のオンパレード。絶望の末の犯行と見られています。しかし、だからといって戦車盗んで公道で派手に暴れて良いわけじゃない。こういう時こそ誰かがビシッと言ってやるべきだったのでしょう。
Pull yourself together!
ってね。
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シンスケなら覚えているね。
返信削除Sammy was low, just watching the show, over and over again.
(中略:というか忘れた)
Spread your wings and far away, far away・・・
pull your self together ・・・という歌あったでしょ。
そらで覚えていないのが情けなく且つ悔しくもある。
もちろん、by Queen ですよ。
邦題「永遠の翼」だね。pull yourself together の部分、よく口ずさんでたのに、どうして今まで気付かなかったんだろう。教えてくれて有難う!
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