2010年6月16日水曜日

冷蔵庫界のロールスロイス


最初にオレンジ郡のオフィスに行った時、同僚のアン(オーストラリア出身)に、
「水が飲みたいんだけど、浄水器はどこ?」
と尋ねました。大抵のオフィスでは、ランチルーム(給湯室のでかいやつ)に大きな飲料水のタンクか浄水器があるのに、このオフィスでは見当たらなかったのです。すると、
「冷蔵庫に浄水器が付いていて、冷たい水が出てくるわ。」
と案内してくれました。
「でもね、ちょっと問題があるの。水を汲むところが内側にあるのよ。」
そう言って彼女が巨大な冷蔵庫のドアを開けると、確かに給水口が内部にある。
「え?じゃ、水を汲みたい時はいちいちドアを開けるわけ?」
「そうなのよ。信じられないデザインでしょ。」
彼女は環境関係のコンサルタントとしてはかなり尖ったポジションにいて、エネルギーの無駄遣いにはただでさえうるさいのです。でもこれは、そうでない人間から見ても馬鹿げている。製造主はWhirlpool というアメリカの大手家電メーカー。
「アメリカという国の環境問題への取り組み姿勢を一身に表現してるよね。」
アンがドアを閉め、
「私が一番笑ったのがこれよ。」
と指差したのが、冷蔵庫の片隅についているエンブレム。Whirlpool という会社名の下に、「Gold」という金色の文字が輝いている。冷蔵庫の金メダリストとでも言いたいようです。

2 件のコメント:

  1. そういえば米国には日本企業の白物家電はほとんど売られてませんね。コンパクトカーがよく売れるこの時代、エコの冷蔵庫やエアコン、静かな洗濯・乾燥機がそろそろ売れても良いのではないかと思うんですが。

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  2. アメリカ人は何でもどっさり買って冷蔵庫につっこみたいタチなので、日本の標準サイズではきっと売れないでしょうね。でも環境問題に関心が集まり始めてる今なら、サイズさえクリアすれば結構イケるかもしれませんね。

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