2010年5月8日土曜日

You don't know jack. あんたらなんも分かっとらん

HBOというケーブルテレビ局が製作した “You Don’t Know Jack”という映画を観ました。思わず「うそだろ」とつぶやいてしまうくらいアル・パチーノが老け込んでいて、役のためとはいえ随分思い切った老化だなあ、と感心してしまいました。

パチーノ演ずるJack Kevorkian は実在の医師で、彼が自殺装置を開発し不治の病に苦しむ患者130人以上を安楽死させたかどで投獄されるというお話。医師である彼が何故安楽死を幇助するのか、その真相をむき出しにして観客に叩きつける、という極めて真面目な作品。これを「レインマン」のバリー・レビンソンが作ってるのです。字幕がなかったのでよく分からないところもあったけど、さすがパチーノ、彼のスピーチの迫力ったらもうたまりませんね。

さて、このタイトル「あんたらジャックのことを分かってない」というのは実は「あんたらなんも分かっとらん」との洒落で(と私は理解してます)、「ジャック」には「まるで何にも(nothing at all)」という意味もあるのです。ビジネススクール時代、
“He doesn’t know jack.”
という表現を頻繁に耳にし、そのたびに
「ジャックって何?」
と尋ねていたのですが、誰ひとりとして答えられませんでした。ほんと、俗語を多用する奴に限って語源を知らないんだよなあ。

で、さきほどネットで調べました。もともとは70年代にアメリカ南部の若者の間で流行っていた言葉「jack shit (ノータリンとか大馬鹿とかいう意味)」
から派生したようで、最近では
「jack ass (同じく、間抜けとかばかという意味)」
の方がよく使われてるみたい。少なくとも私はたびたび聞いています。

意表をつかれたのは、この場合のジャックが「Jack」じゃなくて「jack」だということ。男の名前のJackが使われてるのだと思い込んでいて、心の中でずっと「ジャックのうんこ」「ジャックのけつ」と訳してたんです(気の毒なジャック…)。名前のジャックじゃなければ一体何なんだ?

結局、どこを探しても満足のいく解説は見つかりませんでした。南部の若者が何故そう言うようになったかなんて、きっと永遠に解明できないでしょうが、私は二つの説を唱えることにしました。
1. ジャックアップ(jack up)などといわれるように、jack(ジャッキ)には起重機という意味があります。重たいものを持ち上げるような仕事をする、肉体労働者を馬鹿にしてjack と呼ぶようになった。
2. コンセントを差し込む穴もjackです。それ自体では何もできないうつろな空洞を、「脳みそゼロ」という風に置き替えた。

どちらかと言えば二番目の説が好きです。これ、南カリフォルニアでひろめようかな。

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