2010年7月31日土曜日

Stepping Stone & Springboard 飛び石と跳ね板


同僚エリカは、旦那のマークがラスベガスの仕事をゲットしたため、来月一杯でサンディエゴを引き払うことになりました。安定した職を捨て、長年の夢だったヘリコプター操縦士へのキャリアチェンジを決意したマーク。折からの不況で職探しは難航し、さんざん苦労した末につかんだ話なので、奥さんとしては手放しで喜びたいところなんだけど、友達や同僚と別れるのはやはり辛いようで、それが顔に出ています。

「君は正直、どう思ってるの?」
と聞くと、自分の気持ちよりマークの将来が開けたことが大事だ、と話します。

“This is a great stepping stone for him.”

Stepping Stone というのは、文脈から何となく、高い場所へ上るための「踏み台」とか「階段の石」のことだと解釈してましたが、ちゃんと調べてみてビックリ。これは、水の上に顔を出し、伝って行けば向こう岸に渡れるような石のことだったのです。日本語では「踏み石」とか「飛び石」、さらには「足がかり」などと呼ばれてるみたい。

あらためてマークのケースを考えると、彼のは「キャリアアップ」という垂直移動ではなく、別の職に移る水平移動。だからこの場合はStepping Stone がばっちり当てはまるのですね。それじゃ、垂直移動には何が使えるんだろう、と探したら、Springboard (体操や飛込み競技で使う跳躍板)がありました。

“Use your experience here as a springboard when you go back to your country.”
国に帰ったら、ここでの経験を活かして活躍してくれ。

いいのを二つ憶えました。

2 件のコメント:

  1. 二つ思いました。
    ひとつ。日本語でいう転職はどうしても「ステップアップ」すなわちキャリアアップ、踏み台となります、少なくともぼくは。その勇気はないが。
    ふたつめ。高校の時の担任の先生が、学年最終の通信簿に「将来弱いものを踏み台にすることはやめてください」というメッセージ。え?おれ、なんかやったっけ????
    その先生は全員に同じメッセージを書いたのでした。

    日本ではやはり転職は水平移動というのはまだ環境が整っていないと思います。逆かな?
    意志を持って転職できる人はステップアップ。リストラにあって職を換えるのは水平なのかなぁ?

    返信削除
  2. 先生、同僚教師達のいじめにあってたのかな。それとも座右の銘か何か?大事なことだけど、通信簿に書かれたらドキッとするね。

    日本の会社の良さは、人材をじっくり養成出来るところだと思います。アメリカではJob hopper が多すぎて、トレーニングする意味ないんじゃないか、と思うことがあります。だってせっかく手間ひまかけて育てても、二、三年でいなくなっちゃうんだよ。がっくり来るよ。

    返信削除