2010年7月9日金曜日

In spite of 意地悪されても

今日はエリカとマリアと連れ立って、近所のラーメン屋「野球鳥」でランチを食べました。いつもは一緒に出かけるけど今日はたまたまいなかった同僚ラリーの話になり、マリアが言いました。
「つい最近分かったんだけど、ラリーって職場の集まりに一切出ないのよ。」
「そうなの?」
「毎月やってる誕生パーティーあるでしょ?みんなでケーキ食べながらその月に生まれた人を祝うってやつ。こないだ、ラリーの名前もリストにあったのに行こうとしないから、訳を聞いてみたのよ。そしたら、この会社のすべてが嫌いなんだって。だから絶対そんな行事には参加しないって。」
これは意外でした。ラリーは温和で人当たりも良く、そんな偏狭さなど微塵も感じられないのです。
「吸収合併のどさくさで色々あったでしょ?随分首切られたし。仲の良かった人が無慈悲にレイオフされたとかそういうことを根に持ってるんじゃないのかな。」
私自身も上司や同僚を理不尽なやり口で何人も失っているため、会社を恨む気持ちは分かります。で、ついかばうようなことを言いました。するとマリアが、
「あたしが言いたいのはね、たかがケーキでしょ!ってこと。」
この時エリカが言いました。
「そんなことを続けてたら自分自身の評価が下がるばかりなのにね。まさに、“Don’t cut off your nose to spite your face.”よね。」

え?なになに?何て言ったの?と問いつめて、教えてもらいました。直訳すると
「自分の顔に仕返ししたいからって鼻を切り落とすな。」
だけど、意味は
「怒りに任せて行動すると、自分自身をおとしめることになりかねない。」
だそうです。ちょっと調べてみたところ、12世紀の女性が貞操を守るために醜くなろうとした話から来ているそうなのですが、つまり、何かに反応して過激な行動に出れば、我が身を傷つけることになる。天に唾するな、ってことですね。

ところでこのSpite というのは、「意地悪」という意味なんだそうです。ずっと知らずに使ってました。"In spite of" (にもかかわらず) みたいに。

In spite of the bad weather, we went to the beach.
天気が悪かったにもかかわらず、僕らはビーチに行った。

とか。これって実は、「意地悪されても」ということだったんですね。「天気に意地悪されたけど行ったんだ。」なんて、ちょっと可愛いじゃん。

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