先日の電話会議で、大ボスのクリスがこんな発言をしました。
“You could piggyback his letter.”
PMのエリックに対して、〇〇が既にクライアント宛の手紙を書いているから、それをピギーバックするといいよ、と忠告したのは分かったのですが、このキーワードが分からなければ、クリスの発言全体を理解出来ません。「小ブタの背中」じゃ意味が通らないし…。
さっそくネットで調べたところ、語源不明とされながら、そもそも「背負って運ぶ」という意味であることを知りました。もともとは16世紀に使われていた、“pick pack” とか “pick back” とか “pick-a-pack” が始まりらしく、18世紀になって「ピック」が「ピッグ」にすり替わっちゃったのだそうです。ブタとは何の関係もなかったのだ!
弁護士の同僚ラリーを訪ね、クリスの発言の解説をお願いしました。
「それは、他の人の書いた手紙を自分のに合体させたらどうか、という提案だと思うよ。」
なるほど、「別の手紙を背負う」、つまり「別の手紙と抱き合わせる」ということですね。ラリーがさらに説明を続けます。
「これ、一般には子供を背負った親を指して使うことが多いね。」
そこで私は、はたと考え込みます。
「ちょっと待って、ラリー。日本では、肩に乗せるのと背負うのとでは違う言葉を使うんだけど、Piggyback はどっちなの?たとえば誰かが窓の外を見ながら“He’s piggybacking his son.” と言ったとするでしょ。ラリーからはそれが見えない場合、どういう格好を想像する?」
「う~ん、それは見てみないと分かんないなあ。どっちもpiggyback だからねえ。」
ええ~っ?肩車もおんぶも同じなの???「パパ、おんぶして!」とせがまれた時と、
「パパ、肩車して!」と言われた時じゃ、身構え方が全然違うでしょ。アメリカ人パパはどうするんだろう?
2011年2月21日月曜日
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