2011年2月11日金曜日

Dog eat dog 食うか食われるか

最近、アメリカの景気が上昇気運にあるようなニュースをよく目にするのですが、自分の周囲を見る限りではそんな気配ゼロです。クライアントから発注されるプロジェクトの数が激減しているため、社員の稼働率は低下の一途。うちの支社に勤務する人の多くは、既に週30時間勤務体制に切り替わっていて、深刻なサバイバル・モードです。中間管理職は上層部からの強烈なプレッシャーを受け、子分どもに稼働率を上げろと闇雲にわめき立てますが、頑張りたくても肝心のプロジェクトが無いんだからどうしようもない。

同僚マリアと話した時、彼女がこう言いました。
「吸収合併を繰り返した結果、管理職が増えすぎたと私は思うのよね。ここ最近、全く同じ資料要求を複数の管理職から受けるケースが続いてるの。あの層のダブつきを無くさないといけないのは明らかでしょ。問題は、誰が切られるかよ。生き残りをかけて、皆必死になってるんだと思うわ。」

この時彼女が使ったフレーズがこれ。

“They are living in a dog-eat-dog world.”

「犬が犬を食べる世界」…か。う~ん、キモチワルイ…。後でちょいと調べたところ、これは「生き馬の目を抜く」とか「弱肉強食の」とかいった意味らしいのですが、どうしてこんな恐ろしい表現を使うんだろう?

で、再び調査。結局、これもやっぱり「語源不明」のパターンで、諸説紛々のようです。その中で、私の目を惹いた説がこれ。

「B.C. 43年、ローマの学者Marcus Tarentius Varro が人間性を評して、犬でさえ同じ犬を食わない、と言った。彼の言いたかったのは、人間はお互いに殺し合いをしている、動物より悪い、という話。16世紀までには、この表現が苛烈な競争を意味するようになった。」

なんか、とんでもなく眉唾っぽい書きっぷりだけど、趣旨には賛同できるので、これをひとまず採用しておこうと思います。

2 件のコメント:

  1. この際、犬が本当に犬を食うかは別として、「生きることが大変だ」という意味ではみんな納得なのでは?
    ちなみに、20年前、北京住まいのときの留学生宿舎の外には、朝鮮族の経営する焼き肉やがあって、ちゃんと「犬肉」があった。
    さすがに、発注できなかったが。。。。。

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  2. ほんと、給料もらえてるだけでも有難いと思うこの頃。ビジネス系のネットワークサイト LinkdIn を通じて、同業者からの「繋がろう」というお誘いが最近多くなっています。この国に来てまだ10年しか経っていない僕なので、あまり有効なコネにはなれそうもないんだけど…。心苦しい思いです。

    そういえば、うちのオヤジも戦時中は犬食べてたと言ってたよ。「赤犬はウマイぞ。」と言われ、家族みんなで眉をしかめた記憶があります。

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