2012年4月1日日曜日

Mega Millions メガミリオンズ

一昨日は、ラスベガスから来ていた同僚エリカの出張最終日。お昼にはOn the Border というメキシカン・レストランへ、エド、マリア、そしてラリーと一緒に行きました。皆の大好物、「ケイソ」というソフトチーズにチップスをディップしながら、宝くじの話になりました。

「メガミリオンズがすごいことになってるのよね。」
とエリカ。
「もうすぐ650ミリオンになるんだよな。」
とラリー。
「確か今晩、当選発表があるんだよな。」
とエド。
なになに?何の話?宝くじに全く興味が無い私も、この額には思わず反応してしまいました。

メガミリオンズというのは、全米のほとんどの州で売られている宝くじで、当選が出ない限り、賞金額がどんどん上がり続けるというもの。現在640ミリオン(日本円で約500億以上!)まで上がっていて、一攫千金を狙う人たちが販売所に詰め掛けているとのこと。何故かエリカの住むネバダ州では販売されていないので、是非出張中に買っておきたい、と彼女が言うのです。
「どこで売ってるの?」
と私。
「普通のドラッグストアで買えると思うわ。」
とエリカ。
「みんなこういうのいつも買ってるの?マリアは?」
と聞くと、マリアが
「Never! (一回もないわ。)」
と応えます。
「食事が終わったらそこのSave On (ドラッグストアのひとつ)に行ってみるか?」
とエド。

さっそく5人でどやどやSave Onに押しかけてみたのですが、意外に閑散としています。レジにいた女性に、どこでメガミリオンズを買えるのか聞いてみたら、
「機械が紙切れで、今日は売れないのよ。」
との返答。
「You gotta be kidding! (うそでしょ!)」
とエリカ。
「隣のAlbertson’s (スーパーマーケットのひとつ)なら売ってるんじゃないかしら。」
とレジの女性が言うので、5人でぞろぞろと移動。
「相当な人気なんだね、機械が紙切れになるなんて。」
とラリー。

ここでマリアが問題提起をします。
「アメリカの人口って3億人くらいでしょ。その一割が貧困層だとして、当選賞金をその人たちに寄付したら、貧困問題は解決出来るかしら。」
弁護士のラリーが、
「根本解決とまではいかないけど、随分助かるだろうね。」
と曖昧な受け答えをします。
「決めた!私、当選したら貧しい人たちに全額寄付するわ。」
とマリア。
「聞いたぞ。本当だな?!」
皆が一斉に反応します。
「ここにいる4人が証人だぞ。僕がLegal Representative (法廷代理人)だ。」
と笑う、弁護士のラリー。

Albertson’s に入ってみたら、既に3人くらい並んでいました。エリカ、マリア、エド、ラリーと順番に買い、私も1ドル札を出して一枚買いました。
「僕、宝くじ買うの初めてなんです。」
と言うと、売り子のおばさんが、
“We have lots of lottery virgins today.”
「今日は宝くじ初体験の人が大勢いるわよ。」
と笑いました。

職場に戻る道中、エドが運転する車の中で、「640ミリオン当選したらどうするか?」という話題になりました。ラリーは、「とりあえず一日会社休む。」と言います。ま、ゆっくり考える時間が必要ですからね。「私はBMW買うかなあ。」とエリカ。私が、「実際当たった人ってどうしてるんですかね。」
と投げかけると、
「離婚する人が多いっていうよな。」
とエド。
「さんざん派手な暮らしを繰り広げた挙句に破産する人も多いんだって。」
とエリカ。
「自殺に追い込まれる人もいるらしいよ。」
とラリー。
「OK, stop it! (もうやめてよ!)」
最後列に座っていたマリアが、ぴしゃりと皆をたしなめます。

その晩の食卓で、自分だったら何に使うか、という話になりました。息子は、100ミリオンくらいを取っておいて、残りで次の宝くじを買う、と言います。パパは?と聞かれて、
「とりあえずiPad 買いたいな。」
と答えると、すかさず妻が、
「ちっちゃ!」
と突っ込みます。

ちなみに、当選番号は02-04-23-38-46, Mega Ball 23でした。

かすりもしませんでしたが、束の間、いい夢を見ました。

4 件のコメント:

  1. 当たりが3本出たというニュースは日本でも。
    その一本は、1枚だけ買った人といいますね。この手の話、たとえばラスベガスで最後のクオータ一枚でジャックポットとか、数年に一度はあると思う。
    が、しかし、今やラスベガスよりも大規模になったマカオ。ジャックポットが出たという話はたったの一度も聞いたことがない。カジノ王、スタンリー・ホーの高笑いが聞こえてきそうだ。

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  2. 賞金500億円って、いくらなんでもやりすぎだと思うんだよね。そんなにもらってどうすんだ?

    ギャンブル都市のラスベガスを擁するネバダ州がこの宝くじを販売していないというのが、ちょっと面白いと思いました。

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  3. それはきっと、いまさら宝くじを販売するまでもなく州の財政が潤っているということでしょう。
    ちなみにマカオでは税収の4割以上はカジノからということです。カジノで働くディーラーも国家公務員??

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  4. 4割以上!?カジノ無しでは経済が成り立たないわけだね。それじゃ時々はジャックポット出して客寄せしないといけないんじゃないかなあ。

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