2010年12月8日水曜日

Will you marry me? 結婚してください。

日曜の晩、ロングビーチでパーティがあったので行ってきました。クリスチャン技術使節団の一員としてウガンダで学校建設プロジェクトに参加していた元同僚のデニスが、二年ぶりに帰って来たのです。しかもアフリカで出会った女性と結婚式まで挙げて。

彼の古くからの教会仲間、ノーマンの住むアパートの共有施設内に、小ぶりなパーティー・ルームがあるのですが、ここへ30人くらいのゲストが詰めかけました。私の姿を認めるや、握手の手を差し伸べて近づいて来たデニスですが、私の表情に再会の興奮を見て取ったようで、さっと両手を広げてがっしりと抱擁してくれました。う~ん、こういうの、いいね。

新妻のサラを紹介してくれた彼は、矢継ぎ早に繰り出す私の質問にどんどん答えてくれていたのですが、次々に訪れるお客さんを迎えるために席を外さなければなりませんでした。永住権は持つものの、アメリカ市民権の無いカナダ出身のデニスは、奥さん(南アフリカ共和国籍)のグリーンカードをサポート出来ません。つまり、3ヶ月の観光ビザしか取得出来ないのです。本当はアメリカで暮らしたかったのですが、やむなく生まれ故郷のカナダで新婚生活をスタートすることになりました。このパーティは、「お帰りなさい」そして「結婚おめでとう」と同時に、「元気でね」の会だったのです。

パーティの後半、ケープタウンで行われた結婚式とレセプションのビデオが上映されたのですが、その際の新郎新婦のスピーチで、プロポーズのエピソードが紹介されました。
「去年の秋、彼女を連れてロングビーチを訪れました。」
とデニス。サラが、
「朝起きた時、海岸を散歩しようって彼に誘われました。遊歩道から階段を何段も下りたところに砂浜があるんですが、ふと彼が指差す方を眺めると、砂の上に巨大な字で、WILL YOU MARRY ME? って書いてあったんです。まぁ素敵ねって言いながらよく見ると、私のニックネームのPIPって字が添えてあります。あら、私と同じ名前じゃない!って笑って彼を見たら、すごい真剣な表情。そこで初めて、これは彼が書いたんだって気がついたんです!」
やるじゃないか、デニス。夜明け前、彼女が眠ってる間にこっそり抜け出して、大急ぎで書いたんだと。かっこよすぎるだろ~。続いて、YES と砂に書いてこちらを見上げる彼女の写真が映り、会場は拍手喝采。

さて例によって、私はここでまた引っかかります。なんで、

Will you marry me?

なの?なんだか、Will ってぶっきら棒でちょっと偉そうな感じがするんです。

Will you go to school tomorrow?

みたいに、単に予定を尋ねてるような、淡白なイメージを受けたんです。で、本日同僚のスティーブンに質問しました。すると、 “Will you…?” は淡白でもなければ偉そうでもないと言います。私が、
「Would you? とか Could you? だとどう違ってくるの?」
と聞くと、Would you? と Will you? はほぼ一緒だと答えました。
「ただし、Could you marry me? だと、I could, but I won’t! って厳しい答えが返って来そうだね。」
と笑いました。

Will you marry me?

は相手の意思を聞いているのであって、予定を尋ねているわけではない。Would you も同じ。この場合、どちらでもいい、と言うのです。
「だって、映画だと十中八九、Will you marry me? って言うでしょ。Would you なんて、聞いたことないよ。」
と食い下がったのですが、スティーヴンはこう答えて私を黙らせました。
「僕だったら断然、 Would you marry me? って言うよ。」

ふ~ん、そうなの。でも、まだ腑に落ちない。スティーヴンを信用しないわけじゃないけど、もうちょっとしつこく調べを進めてみようと思います。

{追記}

今日、マリア(独身)に聞いてみました。
「本質的には同じだけど、微妙な違いはあると思うわよ。」
Will you? と Would you? では、言われた側の心証に差があるというのです。そうだろうと思ったよ!
「Would you marry me? って聞かれたら、相手が本気で言ってるのかどうか、ちょっと疑う気持ちが湧くかもしれない。探りを入れてるだけって可能性もあるし。つまり、その意思があるかを聞いてるわけでしょ。Will you? って聞かれたら、これは間違いなく結婚を申し込まれてるんだって思うわね。だって、行動するかどうかを聞かれてるんだから。」

Would you marry me?
僕と結婚する気ある?

Will you marry me?
僕と結婚してください。

こんなところでしょうか。マリアは少し考えてから、
「この話題、面白いわね。今度女友達だけで集まる会があるから、そこでアンケート取ってみる!」
と言ってくれました。

6 件のコメント:

  1. スティーブンはちょっと「てれ」もあったのでは?
    何でもかんでも自信たっぷり、且つ意思の強い印象を受けるアメリカ人だって、そりゃ悩んだり、気後れしたり、躊躇したり、遠慮?することだってあるでしょう。

    Would you marry me?
    僕と結婚する気ある?

    Will you marry me?
    僕と結婚してください。

    は、名訳かもしれないね。
    きっと、女性(申し込まれる側)は、絶対にwillを使ってほしいと思っていて、男性に絶対にその気はあっても自信が100%とは言えないときにwould なのかもしれないね。
    アンケートの結果を待つとしましょう。

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  2. スティーブンは、Would you marry me? の方が「ロマンチックだと思う」と言ってました。それはきっと、そこに微妙な心の揺れみたいなものをにじませているからだろうね。女性は「何よそれ。はっきりさせてよ!」といらだつかもしれないけどさ!

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  3. ロマンチックねぇ。
    やはり、男子のほうがロマンチックなんだろうか。いざ決断となったらやはり女子のほうがロマンチックを求めながらも、「なにもたついてんのよ!」ってことなのかな。

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  4. こないだホテルに泊まった時、テレビで「恋人たちの予感(When Harry Met Sally)」をやってたので、思わず見入ってしまった。「もうすぐ私、40歳になっちゃう!」と泣きじゃくるメグ・ライアンに笑いながらも、いいところを衝いてるよなあ、と再び感心。「男女の違い」を楽しむのに最高の映画だと思いました。

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  5. ああ、あの映画、好きでビデオまで買ったのに、いまや機械もなく見られなくなってしまいました。
    I'm gonna be fortyみたいな感じでしたね?

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  6. そう。こんな感じ。
    Sally: I'm going to be forty.
    Harry: When?
    Sally: Someday.
    Harry: In eight years.
    Sally: But it's there. It's just sitting there like this big dead end.

    素晴らしい!

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