2010年12月19日日曜日

Distinct Voice 独特な声

先日、カマリロまで走って二日間滞在し、プロポーザル作りの手伝いをしました。この支社を訪問したのは初めてで、もちろんプロポーザル・マネジャーのマイクとも初対面。彼の奥さんが日本人だという話からたちまち打ち解け、急ごしらえながら強力タッグで仕事を進めました。
「そうだシンスケ、このオフィスにいるチーム・メンバーを紹介しておくよ。」
マイクに連れられ、部屋をひとつひとつ訪ねて回りました。
「あ、大事な人を忘れるところだった。あそこで立ち話している男性がいるでしょ。」
そう言って廊下の先に立っている二人の男性を指差した後、彼がこう言いました。

“The guy with a distinct voice.”
ディスティンクトな声の持ち主。

この時、distinct という単語が頭に張り付きました。かっこいい響きだな、というだけの理由ですが。

しかしその後、意味を考えるにつれ、頭が混乱し始めました。Distinct と Distinctive はどう違うんだろ?どっちも形容詞で、辞書を調べても同じように「独特な」という意味になってます。で後日、同僚達に質問して回ります。するとなんと、マリア、リチャード、そして弁護士のラリーまで、空を見つめて黙っちゃったんです!これは、ネイティブ達をも困らせる、超難問だったのですね。「じゃ、宿題ね。明日また聞くから。」と言い残して立ち去ったのですが、その晩リチャードが、律儀にも回答を送って来ました。

それによると、distinct は「はっきりそれと分かる、他と区別出来る」という意味で、distinctive は「個性的な」というニュアンスなのだそうです。

The hallway has a distinct smell of soap.
廊下で石鹸の匂いがしてるのはちょっと普通じゃないのでこう表現してる。

The bathroom has a distinctive smell of Ivory Soap.
この場合、石鹸の中でも「アイボリーソープの匂い」と特定している。

う~ん、なんだか分かったような分からないような。

「じゃさ、彼は distinct voice の持ち主だ、というのと distinctive voice の持ち主だ、という表現はどう使い分けるの?」
と、翌朝尋ねてみました。するとリチャードはこう答えます。
「僕がその人を個人的に良く知ってたら、 distinctive を使うと思うよ。大して知らない人の声を指す場合なら、 distinct voice って言うだろうな。」

今度は分かりました。勉強になりました!

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