2010年12月3日金曜日

Crack Up 大爆笑!

昨日と今日は、オレンジ支社へ出張していたのですが、休憩室のコーヒーメーカーが新しくなっているのに気付きました。カップを置くと次々に液晶表示の指示が出て、ボタンを押して行くと好みのコーヒーが出来上がる、という仕掛け。以前の型と比べると、ずっと洗練された近未来的なデザイン(ほめ過ぎか?)で、感心してそばにいたエンジニアのベスに、
「何だかSF映画に出て来そうなコーヒーメーカーだね。一瞬、喋り始めるかと思って期待しちゃったよ。」
と話しかけました。すると彼女が、
「喋ると言えば、こないだうちの車にナビゲーター付けたんだけど、これが音声認識タイプなのよ。初めて使う時、家族みんなでわくわくして見守る中、私が恐る恐る行き先を告げたの。そしたら、 “Pardon?” (と言いますと?)って聞き返されたのよ!」
と笑い、続けてこう言いました。

“We all cracked up!”
もうみんな大爆笑よ!

この表現、笑える話を聞くたびに登場するんだけど、どうもしっくり来なくてずっと使えずにいました。だって、クラックって亀裂のことでしょ、老朽化したコンクリート構造物によく見られるヤツ。ベスの発言では動詞として使われてる上に、「アップ」までくっついてます。一体どういうこと?

で、調べました。さっそくながら、動詞には「音をたてて割る」とか「ヒビを入れる」とかいう意味があることが分かりました。あ、そうか、「くるみ割り人形」は「ナットクラッカー」じゃん。何故そこに思い至らなかったのか…。でもやっぱり、大笑いという意味での「クラックアップ」には繋がらない。

ようやく合点が行ったのは、「(乗り物などが)大破する」という意味があるのを知った時です。そうか、大笑いする図というのはまさに「大破する」感じだもんな。くるみを割って殻から実から、みんなバラバラに弾け飛んだような…。ようやくすっきりしました。

ところで、私の持っている辞書には「精神的におしつぶされる」という訳が最初に載っていたのですが、同僚のスティーヴンに尋ねたところ、
「いや、その意味で使われてるのは聞いたことないな。」
とのこと。彼がこの言い回しを聞いた時は、まず間違いなく「大笑い」という意味に取るそうです。

4 件のコメント:

  1. クラック2題。

    クラックといえばクラッカーって、このクラック?パーティーなどでひも引っ張るやつ。先日の山下達郎コンサートで、ある曲の途中で「心臓に指鉄砲、それでお手あげさ」という歌詞があって、そこでファンは一気にクラッカーを鳴らす。会場中がすごい音になるよ。

    それと、

    ところで、私の持っている辞書には「精神的におしつぶされる」という訳が最初に載っていたのですが、

    ってところですが、以前使っていた中国語の辞書を妻に見てもらったところ、正にスティーブン氏と同様のコメントをする辞書解説が多くあることを知り、ショック。辞書に頼りすぎてもいけないということか・・・。

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  2. 辞書は絶対じゃない、というのは最近よく感じることです。まあ言葉は生き物だから、意味が変わっていくのは当然なのかもね。

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  3. すみません。はじめから興味深く拝読しています。
    ”crack up”ですが、日本語のイメージなら「大爆笑する」とか「はじけるように笑う」という感じかと思いました。破顔一笑だと微笑むという程度のようですね。

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  4. コメント有難うございます。破顔一笑の意味、誤解してました。感謝です!

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