ここ数日、ラジオのPBS局(公共放送)で共和党大会の様子が延々と流れています。通勤途上の車中で聞くとも無く聞いていたら、ミット・ロムニー大統領候補への応援演説が続いていました。ふと気になったのが、God
(神)という単語が何度も何度も、しかもためらいも無く使われていたこと。
“Freedom is not given by the government. Freedom is given by God!”
「自由は政府から与えられるものじゃない。自由は神から授かるものだ!」
ダウンタウンのオフィスで同僚ミケーラと一緒に弁当を食べた時、彼女にこの話題を振ってみました。
「日本では一度も経験したことないんだよね。政治と宗教は分離させる決まりになってるからね。これってアメリカでは有りなわけ?」
「う~ん、そうね。そこはグレー(gray area)じゃないかしら。タブーってわけじゃないけど、完全にOKとも思えないもの。」
「もしもさ、職場でそういう発言があったらどうする?会議中にさ、ここはキリストのご意思に従おう、とか真面目な顔で誰かが提案したりしてさ。すごく居心地悪い(uncomfortable)でしょ。」対するミケーラの返答が、これ。
“I would shrug it off.”
「私ならshrug off (シュラグ・オフ)するわね。」
シュラグ(shrug)というのは、「理解出来ない」「知らない」「関心が無い」という場合に肩をすくめる行為(アメリカ人はしょっちゅうそういうジェスチャーを見せます)。これに「離れた、離す」という意味のoff
をくっつけたフレーズ。英治郎では、「軽くあしらう」とか「一笑に付す」と訳されています。ミケーラの発言はこう和訳出来ると思います。「私ならshrug off (シュラグ・オフ)するわね。」
“I would shrug it off.”
「私なら受け流すわね。」
この「肩をすくめる」ジェスチャーは非常に便利。「誰々見かけなかった?」と尋ねられた時に無言で肩をすくめれば、「さあね」という返答になります。授業中、教師に質問されて答えられない時、肩をすくめれば「全然分かりません」となります。
これ、日々あまりにも自然にやっているので、日本に一時帰国した時には神経使います。迂闊にこんなジェスチャー出しちゃうと、なんだか「アメリカかぶれ」みたいで顰蹙買うかな、と不安なので。どうなんでしょう?
アメリカにもムーディーのような人(考え方?)がいるんですね。ジェスチャー付きなら、「さあね」ってところでしょうか。受け流すっていうのは、いい感じです。日本では、変な「グローバル化」が流行っているので、決して「アメリカかぶれ」に見られることはないでしょう。しかし、最近聞かないねぇ。西洋かぶれ、とか。
返信削除そうか、グローバル化で「アメリカンな」ジェスチャーも許容されるようになったのか。今度の帰国時にはShrug を連発してみます。
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