2011年5月11日水曜日

School of hard knocks 実社会

朝一番で、ラスベガスに住む同僚エリカから電話がありました。
「ソラナビーチ支社にいるグレッグって人が、プロジェクト・レポートの作成に四苦八苦してるの。シンスケに助けてもらうといいわって薦めたいんだけど、構わない?」
もちろんOKだよ、と答えると、彼女はPMたちから聞かされる苦労話を始めました。
「一応教室でトレーニングを受けてはいるものの、いざ実際にプログラムを使い始めると、エラーの連続で嫌になっちゃうんですって。今になって厳しい現実に立ち向かってるわけよ。」

この時彼女が、
「そういうのをハード・ノックスで学ぶっていうのよ。」
と、教えてくれました。その一時間後、観葉植物の水遣りに来たメアリーが、
「来週は息子のプロムがあるの。高校生活最後のイベントよ。月末からはカレッジの学費を稼ぐため、働き始めるの。今度はハード・ノックスの学校に行くってわけ。」
おお、また出た。

そしてその直後の電話会議で、ボスのリックがインターンの学生の話をした際に、「ハード・ノックスで学ぶ」という表現を使いました。こんな短時間で3回も同じイディオムを聞くなんて!これはきっと、よく使われるフレーズに違いない。慌てて同僚ラリーの部屋を訪ね、解説をお願いしました。

「ハード・ノックスというのは、世の中で味わう厳しい体験のことだよ。」
そう言って両方の拳を前後に出してパンチの真似をするラリー。
「ノックって、ノックアウトとかノックダウンとかのノック?」
と聞くと、
「そうだよ。ハード・ノックはキツいパンチのことだね。これは世の中で味わう辛い体験のことを指していてね、一般にはスクールという言葉をくっつけて、スクール・オブ・ハード・ノックスで学ぶ、という風に使うんだ。これまではただ教科書で学んでいた人が、世の中に出て痛い思いをしながら何かを習得していく、という場合のイディオムだね。」

I learned that in the school of hard knocks.
実社会で(痛い思いをして)それを学びました。

ってな具合に使うらしいです。子育てをしてる人がよく、
「どんなにキツく言い聞かせたところで、結局は自分で痛い思いをしないと分からないんだよね。」
と言いますが、まさにそんなケースで使えるフレーズですね。

3 件のコメント:

  1. で、30ミリオンプロジェクトのPMの仕事就任もハード・ノックスだったりしてね。。。。

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  2. うん、これは簡単な仕事じゃないと思う。既に大きな契約上の問題に気がついちゃった。教科書には載っていないトラブルがこれからどんどん出てくるんだろうな。ま、そうでなくっちゃ面白くないよね。

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  3. まさにこれから、日々ハード・ノックスを受けて行くわけです。「はじめの一歩」のように、どんどん鍛えて強くなるぞ!まずはデンプシー・ロールをマスターだな。

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