2011年5月18日水曜日

Preaching to the choir 坊主に説法?

今日の午後、オレンジ支社で仕事していたところ、ボスのリックがやって来ました。ちょっと見せたい物があるから自分のオフィスに来てくれないか、と言います。
「今度のプロポーザル用にコストを積算してみたんだけど、これって標準のテンプレートがあったら便利だよね。普通はみんな利益率まで出さないけど、こうして数式を埋め込んどけばそれも予め計算出来るだろう。見積もり用のテンプレートを会社で作ればいいと思わないか?」

現在社内で使用が義務付けられているプロジェクトマネジメントのソフトウェアには、見積もり用のツールが組み込まれていません。元ボスのエドが作ったプロトタイプをユーザーグループにテストしてもらっているはずなんだけど、正式採用日がなかなか発表されないのです。私は誰よりもこのツールの公開を心待ちにしているのですが、かれこれ一年半も待たされているのです。

こうしたソフト開発の近況をリックに説明し始めたところ、彼はハッとしてこう言いました。
「ごめん!この会話、一年くらい前にも君としたよね。なんてこった。アイム・プリーチング・トゥ・ザ・クワイア!」

Preaching to the クワイア?

これ、過去に何十回も聞いてるイディオムなんだけど、意味を調べたことがありませんでした。さっそくリックに尋ねると、
「何かをよく分かっている人に、くどくどと説明したり売り込んだりすることだよ。」
と解説してくれました。おお、それって日本語で「釈迦に説法」のことじゃないか。でも「クワイア」って何だ?ネットで調べようとして、スペルを知らないことに気付き、立ち往生。それでもどうにかこうにか、目当てのイディオムに辿りつきました。

Preaching to the choir.

だそうです。そっか、Choir は「チョア」じゃなかったのね…。

「改宗せよとクワイア(聖歌隊)に説教する」ことが語源だそうで、既に敬虔なクリスチャンである聖歌隊の人々に対して、「キリスト教は素晴らしいですよ。改宗しなさい。」と説教するのは意味の無いことだ、というわけです。そうなると、「釈迦に説法」とは微妙にニュアンスが違うような気がします。聖歌隊と釈迦とは格が違い過ぎるので。

「坊主に説法」くらいがちょうど良いかな、と思うのですが、どうでしょう?坊主が怒るかな。

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