映画「The Social Network(ソーシャル・ネットワーク)」をDVDで観ました。う~ん、この面白さは一体何なんだ?今までに出会ったことのないタイプの作品で、特定のジャンルに当てはめられません。私が感じた一番の魅力は、ひとつひとつの会話。主人公が猛スピードで喋るんだけど、言ってることがまわりの人間と微妙に噛み合ってない。価値観が違い過ぎて、普通に意思の疎通が出来ないのですね。映画が終わった時、彼のことを理解出来たような出来なかったような、解りたいような解りたくないような、何とも中途半端な心境で放り出されてしまったことに気がつきました。こういうのに弱いんだよなあ。また観たくなっちゃうじゃない。
さて、映画の中で、いかにもおタクって感じの若者がヘッドフォンを装着してコンピュータに向かっている姿が何度も描写されているのですが、それを登場人物が、
“He’s wired.”
「彼はワイヤード中だよ。」
と表現しています。外界からの刺激を遮断し、プログラミングに没頭している様子を指しているのですが、この「ワイヤード」には「配線された」という意味があります。この場合、プログラマーがプログラム・コードの構築作業と一体になってる様子を言い表しているのだと思います。
これ、今まで私が理解していた「ワイヤード」とは微妙に違っています。
同僚マリアが先日、飼い犬(メス)を連れて山の散歩に行った際の話。手綱を外してのびのびと犬を走らせていたら、渓谷の家で放し飼いにされていた鶏四羽を瞬く間に噛み殺してしまった、というのです。謝罪のためにその家を訪ねたところ、こうしてきちんと謝りに来てくれたから全て水に流しましょう、と言われたそうです。この時マリア(加害者側)とその人(被害者側)の見解が一致したところが、
“She is hard-wired to do that.”
ということ。マリアの犬は、鶏が動き回っているのを見たらためらわずに飛びかかって殺すように「しっかり配線されて」いる。つまり脳がそういう風に出来ている、ということですね。
“Humans are wired to be empathetic.”
「人間というのは、他人に親切にしたがるものなんです。」
みたいに。
“He’s wired.”
は、このフレーズの一般的な使い方とちょっとずれていて、何となくクールな気がしました。
2011年3月10日木曜日
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