ここのところ、サンディエゴは寒い日が続いています。もともと一年中温暖な土地で、冷暖房を使うことなど合計で5日間くらいしかない年もあるのに、今年の春は寒いです。夜は特に冷え込むので、華氏63度(摂氏17度くらい)に暖房をセットして寝たりしています。東北の人たちのことを思えばどうってことないし、計画停電なんていう状況を考えれば、申し訳ないくらいですが。
息子の学校で実施した日本救援のための募金活動は大きな成功をおさめ、かなりの額が集まりました。私も千代紙柄の手作り栞を職場の人に買ってもらい、募金を集めました。この活動の中心になっている妻の目下の課題は、
「どうやって無事にお金を日本へ届けるか」
です。アメリカ赤十字は17%の手数料を取ると聞くし、団体によっては「日本に届ける」と明記していないところもある。日本の団体に直接米ドルを届けても意味が無いので、日本に支店があるこちらの銀行を使って海外送金した末に為替交換をしたい。ところが学校での募金はPTAを通しているため、彼らの口座があるチェイス銀行を通さなければならないのだけれど、あいにくチェイスはそういうサポートをしてくれない。…などなど、越えなければならないハードルが多いのです。妻は毎日あちこちから情報をかき集め、最適解を探し続けています。
さて話は変わり、金曜のお昼、エド、リチャード、そしてマリアと一緒にタイ料理屋へ行きました。どんより曇って冷たい風が吹いていて、私はジャンパーの襟を一番上まで閉めて歩きました。席について暫くするとエドが、
「誰かが店のドアを開けっ放しにしたみたいで寒いな。ウェイトレスに言って閉めてもらおうか。」
とキョロキョロし始めました。見ると、そういう彼は半袖のアロハシャツ姿。そりゃ寒いに決まってるだろ!と突っ込みそうになって、ふと昔からの疑問が頭に浮かびました。
「そうだエド、前から聞いてみたかったんですけど、夜は裸で寝ます?アメリカ映画じゃ大抵の男性が全裸とかパンツ一枚で寝てますよね。あれ、実際にやってる人っているのかな、と疑問だったんですよね。」
するとエドが、
「ああ、裸だよ。シンスケは何か着てるのか?」
と真顔で聞き返します。するとリチャードも、
「僕も裸だよ。だって寝てる時に何かゴワゴワ肌に触るの嫌じゃない?」
ええ~っ?もしかしてアメリカ人男性の大多数は裸で寝てるの?
「娘が大きくなってからは、彼女が突然寝室に入ってきた時に備えてボクサーパンツ履くようになったけど、それまでは全裸だったな。」
とエド。
「私は裸でなんか寝たら、一発で風邪ひいちゃいますよ。」
と言うと、
「シンスケも、20パウンドほど脂肪のレイヤーをまとえば寒くなくなるよ。ところで、部屋の温度はどのくらいにしてるんだ?」
とエドが笑います。
「うちは63度くらいが上限ですね。」
と答えると、エドとリチャードが一斉に驚きの声を上げました。
「そりゃいくらなんでも寒すぎるだろう。70度(摂氏21度くらい)は無いと。」
なるほど。部屋をほっかほかにしておいて、裸で寝るわけね。息が白くなるような室温で布団を何層もかけて寝る、という子供時代を過ごした私には、有り得ない発想です。日本の家は蒸し暑い夏を過ごせるように作られている代わりに、冬は寒いんだよな。
帰宅して、あいかわらずコンピュータで募金活動がらみの調査を続けていた妻にこの話をしたところ、すかさず
「まったく、アメリカ人は…。節電しろよ!」
という突っ込みが返って来ました。同感。
2011年3月27日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
エアコンや、冷暖房の話を聞くといつも思い出すのは寒い寒い冬のニューヨーク。知人宅ではみなTシャツ一枚。パネルヒーターみたいのが全開なんだろうね。(もう20年以上前の話ですが)
返信削除さて、日本の計画停電も実はこれからが本番でしょう。夏をどう乗り切るか、仕事も生活も。昨日も余震があり、外を歩いていても電線や看板が揺れていました。
ちなみに、一時期全裸で寝たことがあります。冬は無理。でも意外と、スカッと気分のいいもんでした。今はやってません。
赤十字の手数料17%はちょっとショッキングな数字です。(もちろん無料とは思っていませんでしたが・・・)
おお、全裸経験者!すごいねえ。おなか冷えないの?
返信削除ニューヨークみたいに、特に寒い地域は部屋の中を極端に暖かくしているから、全裸就寝率が高いかもね。ちなみに、エドの奥さんはパジャマ着た上にウールの靴下を履いて寝てるそうです。同じ寝室で!
余震怖いね。これ以上日本に何も起きませんように!