2011年6月16日木曜日

I’m jazzed! 燃えて来たぜ!

おそらく30歳前後と思われる同僚カイルが、4日間のリーダーシップ・トレーニングから帰って来ました。タホ湖のほとりで泊り込み、北米全土から集まった社員とグループを組んでバンジージャンプの真似事をしたり、キャンプファイヤーを囲んで話しこんだりしたそうです。我が社にそんな行事があったなんて、初耳です。
「会社の現状が分かったし、将来のキャリア・パスについても説明してもらったし、この4日間で随分勉強したよ。絶品のコース料理まで出されて、君達は大事な人材なんだ!って何度も強調されるから、どんどん良い気分になって来ちゃった。」
そして彼は両手の拳を握りしめ、両肘をぐっと後ろに引いた後、こう言いました。

“I’m jazzed!”

え?ジャズって動詞なの?驚いて聞きなおそうとしたけど、その恍惚とした表情を見て思いとどまりました。5分後、同僚ディックの席へ行って説明を求めます。
「エキサイトしてるってことだよ。さんざんポジティブな言葉を浴びせられて、燃えちゃったんだろ。」
「これってクールな表現?」
「う~ん、どうかなぁ。80年代とか90年代にはクールだったかもしれないな。アンクールとまではいかないけど、特別クールってわけでもないと思うよ。俺が使うとしたら、メーンをつけ加えるね。」

“I’m jazzed, man!”
「燃えて来たぜ、メーン!」

後で語源を調べたら、1912年に西海岸で始まった俗語だろうとのこと。そもそも音楽とは何の関係もなかったそうです。「エネルギー」とか「活力」とかを意味していた「jasm」という俗語が元、という説が有力みたい。1915年になり、初めて音楽の一ジャンルを指す言葉として使われた、とか。そうか、その頃のジャズって元気な音楽だったんだな。私はこのところスロー・ジャズばかり聴いているので、あまりぴんと来ません。

と、ここで突然思い出しました。18歳の春。第一希望の大学に入学し、興奮に胸を躍らせながら満開の桜に彩られたキャンパスをそぞろ歩きました。その時、ウォークマン(カセットテープの)でサザンを聴いていたのですが、繰り返しかけていたのが「JAZZMAN」でした。そのせいで、今でもこの曲を聴くと、瞬時に「よしやるぞ!」と燃えちゃいます。

これで、 “jazzed” の意味がすっきり頭に入りました。

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