2011年6月18日土曜日

Duh! ダァ!

一昨日、凄腕PMのキャスリンから、こんなメールが届きました。
「外部業者からの請求書が、何故かシステムにはじかれちゃったの。予算の組み立て方に問題があったのかもしれないんだけど、どうしても原因が突き止められないのよ。助けてくれる?」

さっそく添付ファイルを開きます。請求書にはスタンプが押してあり、社内の誰かが処理しようとした形跡が見受けられます。なんでこれがシステムから拒絶されているのか?…じ~っと10秒ほど見つめたら、謎が解けました。さっそくキャスリンに返信。

「ここに書き込まれたプロジェクト番号の下4桁を見て。正しくは8021なのに、8201って記入されてるでしょ。誰かが書き間違えたんだね。それが原因だよ。」
もっと複雑な要因を予想していたであろう彼女にとって、こいつはとんだ拍子抜けだったことでしょう。すぐに返事が届きます。

“Thanks... duh!”
「ありがと。ダァ!」

ん?何?どういうこと?ダァ?さっそく同僚マリアの部屋を訪ねます。

「誰かに対して、あったり前じゃん、って言いたい時に使うわね。自分がとんでもないポカミスをやらかした時に使うと、あたしってバカねって意味になるわ。キャスリンの場合は明らかに後者ね。」

ふ~ん、なんだか分かったような分からんような…。

さて、昨日のお昼。元ボスのエドの誕生日が近いので、お祝いランチのため、マリアと三人でエドお気に入りのメキシコ料理店「On the Border」へ行きました。ラスベガス在住の同僚エリカとその旦那マークが、結婚式に参列するため折りよくサンディエゴに滞在中だったため、サプライズ合流を果たしました。まずは全員お気に入りの「ケイソ」を注文。これはチップスをディップするためのとろけるチーズで、激ウマなのです。

ケイソを待つ間に、再び「Duh」の話題を持ち出しました。皆口々に、マリアと同様の説明をしてくれました。自分自身に使う場合はOKだけど、誰かに対して使う時は要注意だ、と。五分ほどして、ウェイターが再び現れます。
「ケイソを注文されたんでしたよね。今すぐ持ってきます。」
早く食べたくてイライラしてたんですが、皆ニッコリ笑って「はい、お願いします」と答えます。と、その時、私の正面に座っていたエリカが、ウェイターが立ち去るのを待って、目玉をぐるっと回しながら

“Duh!”

と呟きました。
「わかった?今みたいな時に使うのよ。」
マークが続けて、
「面と向かって言うのはまずいけどな。」
「言う時の表情も重要よね。」
とマリア。そして、四人がバラバラに「ダァ」「ダァ」と言いながら、人を馬鹿にしたような呆れたような表情を作りました。
「シンスケもやってみろよ。」
とエド。

よし、この機会に一発で自分のモノにするぞ!と心に決めた私は、皆が見守る中、キモチをこめて初「ダァ!」を披露しました。すると四人が顔を見合わせながら、
「う~ん。」
と首を捻ります。
「なんだか違うんだよな。」
「そうね、微妙にね。」
「なんでかな。」
「分かんないけど違うわよね。」
とオーディションの審査員みたいなコメント。最後に、
「特訓が必要だな。」
とエドに励まされました。

いや、そこまでしてモノにしたいわけじゃないんだけど…。

2 件のコメント:

  1. “Duh!”

    がそんなに深いとは知りませんでした。
    というか、猪木の絵が頭にこびりついて。
    ぜひ、特訓して、モノにしてください。

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  2. 9歳の息子が、かなり以前からこの言葉を発していたことに気付きました。もしかして親を馬鹿にしてたのか?問い詰めてみると、笑いながら白状しました。その後何かごちゃごちゃ英語で呟き、ダァ!と言ってから逃げて行きました。

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