2010年11月22日月曜日

Credit is given where it’s due. 称賛は功労者に与えられるべし。

先日の朝、ロングビーチ支社のサラからメールが届きました。
「ブライアンが、彼のプロジェクトの財務状況を分析してレポートを作ってくれって言ってるの。分析項目の中に、私には理解出来ないことがいくつもあるのよ。助けてくれる?午後の会議に間に合うよう、どうしてもお昼までに必要なの。」
時計を見ると午前10時。よっしゃ任せろ!こういうの、燃えるんだよな。

超特急で仕上げて11時過ぎに送信。
「ブライアン、喜んでたわ。どうも有難う。シンスケのこと、ちゃんと言っておいたから。」
「そういうのは、自分がやったことにしとけばいいんだよ。」
するとサラが、こう返信してきました。

Credit is given where it’s due.
称賛は功労者に与えられるべし。

この「クレジット」ですが、実は長年の頭痛の種なんです。映画の最後に製作関係者の名前のリストを流す習慣がありますが、英語でこれを “Closing Credits” とか “End Credits” と呼びます。どうしてここでクレジットって言葉を使うのかな、とずっと疑問に思ってました。だって、クレジットといえばクレジット・カードでしょ。「信用」って意味で。繋がりが全然分からないんです。そもそもクレジットは「信じる」という意味のラテン語 Credere から来ているそうなのですが、エンド・クレジットで製作者を紹介するのは、「功績を認める、称える」です。「信じる」と「称える」の間には、かなりの隔たりがあります。同僚のリチャードにそのへんを聞いてみたんですが、
「そうかなあ。僕には何の不思議もないけどなあ。」
と、私の疑問自体が理解出来ない様子。

色々調べたんですが

Give someone credit for something.
誰かに何かについてのクレジットを与える。

の意味が、

to believe that someone is good at something or has a particular good quality
誰かが何かに長けている、または特に優れた素質を持っていると信じること。

と説明されているものがあり、これで何とか少し落ち着きました。「信用できる」から「偉い」、「偉い」から「褒める」。そういうことでしょう。この三段論法、ちょっと強引過ぎる気がするんだけど…。

引き続き調査を進めます。

3 件のコメント:

  1. ブライアンのためかもしれないけど、サラが一番喜んだのでは?これ読んで、アメリカにもひょっとすると「縁の下の力持ち」という言葉があるのでは、と思ったよ。じっさい、シンスケは、そうだったわけでしょ?

    「そういうのは、自分がやったことにしとけばいいんだよ。」
    するとサラが、こう返信してきました。

    Credit is given where it’s due.
    称賛は功労者に与えられるべし。

    というところにそれを感じたわけです。同時に、日本に限らず、むしろアメリカのほうが多いかもしれないけど、いわゆる、部下の手柄を自分のものにするってタイプ。
    どこにもいますね、この手の人たち。
    馳星周っぽくいうなら、「世の中、だますやつとだまされるやつしかいない」。利用する、される、にもあてはまるかも。
    わたくし、自分で言うのもなんですが、縁の下タイプ。

    おれがおれが!
    って、できないんだよね、そもそも、能力もないし。

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  2. ところで・・・・。

    Credit is given where it’s due.
    称賛は功労者に与えられるべし。

    もう少し、ひらったい日本語表現はないものかね。

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  3. 褒められるべき人が褒められなきゃ。ってのはどうだろう。

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