金曜日の午前中、新しいプロジェクトの詳細についてテリーと話していた時、彼女が何かカッコイイ響きの単語を使ったのに気がつきました。「ガーギャンチュ」とか何とか…。あっという間に通り過ぎた言葉だったので、一体どんな文脈で使われたのかさえ思い出せません。
自分の席に戻ってから辞書で調べてみたのですが、綴りが全くワカラナイ。で、同僚ステヴに尋ねます。彼はグーグル検索に単語を打ち込んでスペルを確かめてから、メモ用紙に書き取ってくれました。
Gargantuan
発音はガーギャンチュアン。「巨大な」という意味だそうです。Enormus (イノーマス)とかHumangous (ヒュマンガス)とはどう違うの?と聞くと、どれも同じで、途轍もなくデカいことを指すのだと言います。
「Gargantuanはかなり凝った表現だよ。僕自身も滅多に聞かないなあ。大多数の人は一度も口にしないで一生を終えるだろうね。」
そんなこと言われたら、使ってみたくなるじゃないの。
「序列はどうなの?この三つの単語を大きさ順に並べるとしたら?」
「いや、それは変わらないよ。どれだけ洒落た言い方をするかの違いだな。ガーギャンチュアンは、中でも一番洗練されてるね。」
そうすると、「巨大な」とか「ばかデカい」クラスの、砕けた日本語じゃ駄目だな。何だろう?「壮大な」でもまだ華美さに欠けるような気がするし…。一番ぴったり来るのは「超弩級」かな?
それにしても、さすがテリー。こんな単語を、一対一の会話の中でさりげなく使うとは…。
「ところでステヴ、ものすごく大きな数の表現に、gazillion (「ガジリアン」と発音)ていうのがあるでしょ。これはどのくらい大きいの?」
「う~ん、具体的にどのくらい、というのは無いね。とんでもなく大きな数のことを指してるんだよ。」
ミリオンとかビリオンを超えた、膨大な数のことを言うのだと。
「あのさ、変なこと聞くようだけど、それってゴジラ(Godzilla)と関係あるのかな?」
と私が尋ねると、彼が意外な激しさで笑い出しました。そういえば、彼は日本の怪獣映画に詳しいんだったっけ。
「いやいや、ゴジラとは無関係だよ。」
そりゃそうか。スペルも違うしな。実は密かにずっとその関連を信じていた私。赤面しそうでした。
「でもそう言われてみると、ゴジラはガーギャンチュアンだね。」
とステヴの一言。お、そうか!
「じゃさ、こんな風に言える?」
“When I turned the corner, there was a gargantuan creature standing. It was Godzilla!”
「角を曲がると、そこに超弩級の生物が立っていた。それはゴジラだった!」
急拵えの例文でしたが、ステヴから合格サインが出ました。後からネットで調べたところ、Gargantuan はフランスの作家ラブレーが書いた巨人一族を巡る物語の登場人物、Gargantua (ガルガンチュア)から来ているのだそうです。
な~るほど。フランスの香りが漂う単語だから、お洒落に聞こえるわけね。
2012年1月22日日曜日
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