2011年10月23日日曜日

Thought-provoking movies 色々考えさせられる映画

うちのアパートの管理棟の二階には、大型スクリーンを擁するミニシアターがあります。毎週水曜と金曜の晩には住民を集め、DVD発売されたばかりの映画を上映してくれるのですが、最近までそのサービスをほとんど利用していませんでした。それが何かの拍子に、数ヶ月前から突然家族でシアター通いをスタート。

先々週の金曜は、「トランスフォーマー」の最新作を鑑賞。9歳の息子は大いに楽しんでいましたが、我々夫婦は不思議な疲労感を共有していました。

一昨日(金曜日)、同僚リチャードとランチに行った際、「トランスフォーマー」の感想を語り合ったのですが、その時の私の主張はこれ。
「確かに面白いし、観ている間はドキドキしたりもするんだけど、エンドロールが始まると同時に虚しさに襲われるんだよね。途轍もなく無駄な時間を過ごしちゃったような気になってね。心に残るセリフはひとつも無いし、リアリティもゼロ。何か人生に役立つ教訓を学ぶ、なんてこともない。ま、そんな小うるさいことを言わず、頭を空っぽにして楽しめばいいじゃん、と思えば思えるんだけど、どうもこういうハリウッド気質丸出しの映画って苦手なんだ。人生ってフェアじゃないよな、とか、この人のセリフって深いなあ、とか考えさせられるタイプの映画が、やっぱり好きなんだよね。」

この時の、リチャードの合いの手がこれ。

“I know. You like thought-provoking movies.”
「そうだよね。Thought-provoking な映画が好きなんだもんね。」

それそれ!そのフレーズを探してたんだよ。直訳すれば「思考を挑発する」ですが、要するに「色々考えさせられる」という意味。昔から、私はそういう映画が好みなのです。

その晩、「パイレーツ・オブ・カリビアン」を家族で鑑賞しました。これが結構面白かった。特に人魚の出てくるシーンは抜群。裸の肩を水面上に覗かせた、若くて綺麗な人魚たちが大勢で船を取り囲み、船乗りたちを誘惑する。船員の一人が、その魅力に釣り込まれて顔を海面に近づけた途端、人魚のひとりが牙を剥いて恐ろしい表情に豹変。次々に男どもを海中に引きずり込んで行く。このシーンは圧巻でした。

でもね。

やっぱり映画が終わった後、なんて無駄な時間の使い方をしちゃったんだろうっていう虚しさが残るんですよね。教訓はと言えば、「綺麗なおねえちゃんが大勢で誘って来る時は絶対やばいぞ」くらいだし、それも大して目新しい話題じゃない。5秒でいいから、 Thought-provoking な場面を用意して欲しかった…。

2 件のコメント:

  1. 昨日、東京・中国映画祭とかいう、有楽町の催しに行きました。日中友好協会の栗原小巻(まだいたんだ・・・)が出てきて、なんだか話してた。
    で、その日のオープニングの映画が上映された。
    映画館で映画を見ること自体久々だったので、とても楽しみにしていたが、史上最悪の映画だった。
    おれの時間を返せ。
    みたいな感じ。

    あらすじ、っていうのがパンフレットにあって、ふむふむ、あらすじね。と思ってたら、「もろすじ」だった。数行のあらすじ以外に何もない。あらすじの最後が、・・・で終わっていたのだが、見終わって・・・・?
    みたいな感じ。
    他の観客もほとんど、ブーイング。

    監督も舞台挨拶してたけど、頼りなかったし、主演女優のあいさつもひどかった。
    中国映画が悪いのではなくて、いい加減な企画をたてる総務省と文化庁がいけないのかね。

    唯一よかったのは、舞台挨拶時の日中の通訳か。

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  2. 栗原小巻って…。いやいやすごい名前が出てきたね。

    「時間を返せ」系の映画を観るたびに、エンドロールに挙げられた人たち全員(大抵何百人もいる)が、この作品に時間と金を使ったんだなあ。悲しいなあ。そう思ってしまう。

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