2010年10月21日木曜日

Dis 侮辱する

「パソコン」とか「泥縄」とか、日本人は「短縮語」を作るのが得意だと思います。アメリカに住むようになって、あらためてこのことに感心するようになりました。日本語学習者にとってはやっかいな代物かもしれないけど、一旦コツが分かってしまえば自分で色々創作出来るし、ほんとに便利なテクニックだと思います。

さて、昨日まで三日間は出張で、ロサンゼルスとオレンジ郡に滞在していたのですが、ホテルのテレビでこんなニューステロップを見ました。

“Elton John dissed American Idol.”

アメリカン・アイドルというのは日本で昔やってた「スター誕生」みたいな高視聴率大人気番組。審査員役を打診されたエルトン・ジョンがこれを断り、ラジオのインタビューで「テレビには出たくない。最近どんどんつまらなくなってるし、ほとんど脳障害を起こしてる感じだ。」とコメントしたというのです。ニュースのタイトルに使われた、

“Dissed”

ですが、元はどうやら黒人英語で、「Disrespect (見下す、軽視する、軽蔑する)」から来ているみたいです。「あいつ、俺をディスしやがった。」みたいに使います。そういえば、ちょっと前にコンストラクション・マネジャーのトムが、クビになった男のことを、
「あいつ、クライアントのお偉方をディスしちゃったんだよ。」
と話していたことを思い出しました。

この “Dis” という言葉、 “Discount” とか “Disregard” とか、動詞の前にくっついて、元の意味を反対の方向に変化させる役目があります。ほぼ原型を留めていないにも関わらず何となく意味が通じるのは、そのせいですね。

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