2010年10月3日日曜日

無ケーカクの命中男


最近、映画などで度々こんな表現を耳にします。

Do it already!

Already (既に)というのは過去形や現在完了形でしか使われない言葉だと思っていたので、こんな「おととい来やがれ!」みたいな不思議な言い回しには首をひねるしかありませんでした。

最初の出会いは、映画「Knocked Up」で、日本では「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」というタイトルになってるらしいです(こんなふざけた邦題がまかり通るとは驚き)。 “Do it already!” は映画のストーリー上、とても重要なセリフ。この発言の解釈が、主人公となる男女の間で違っていたことから話がこじれていくのです。

さきほどネットで調べたところ、Already には「素早く」とか「すぐに」という意味もあるらしいことが分かりました。 “Do it already!” はつまり、「早くしてよ!」ってことですね。映画の中で、女性は「早く避妊具つけてよ!」のつもりでそう言ったのに、男性は「もうそんなのいいから早くしてよ!」と言われたんだと思ってた、というわけ。で、見事一発命中。

ま、そう考えると「無ケーカクの命中男」も悪くない邦題か…。

2 件のコメント:

  1. 短い表現ながら、なかなか奥深いですね。
    Do it already!
    覚えてもなかなか使う機会はなさそうです。
    先週、会社にいる外国人役員にやっかいな件でちょっと指示を仰がなければならないときがありました。
    彼は日本語ほとんど問題ないし、ボクは直属の部下ではないので、シレっと日本語で話し始めたら、say in English!と一喝。うるせーな、ここは日本だ!と思いながらやはり日本語で通してしまいました。
    ダイバーシティという言葉は日本語で多様性と言われています。転じて、全てを受け入れよ、のようになっていますが、そもそも、ダイバーシティという単語と、本来それが持つ意味はどういったことなのでしょう?
    いま、日本語の新聞や雑誌ではダイバーシティを見かけない日はありません。
    グローバル化、ダイバーシティなんて言ってること自体が、島国根性丸出しみたいな感じがしてなりません。うちは、家庭内でとっくに「ダイバって」ますよ。

    というわけで、命中男。意をくんだ、ナイスな邦題だと思いますよ。キッスの「地獄」シリーズ、メグライアンが出てればなんでも「恋人たちの・・・」になる邦題を考えればなかなかどうして。いいタイトルじゃない?

    返信削除
  2. ダイバってる?

    いいねえ、この言い回し。ダイバーシティなんて言葉が日本の社会でそれほど出回っているとは知らなかった。「多様性を尊重しあいましょう」ってのが趣旨だと思います。アメリカじゃそれをわざわざ持ち出さないといけないほど多くの人種や文化が共存してるんだけど、日本もそういう状況になりつつあるってことなんでしょうか。まだちょっと早いような気がするなあ。そもそも日本には、「相手が誰であれ一応敬う」文化が根付いているので、ことさら強調しなくてもいいんじゃないかと思う。それとも、僕のいない間に世の中がすっかり変わっちゃったの?

    返信削除