2012年3月3日土曜日

Cascade the message down メッセージを(次々と)転送する

先日、オンタリオ支社のモーガン(白人女性です)から南カリフォルニアの経理担当者に向けたメールが転送されて来ました。元々は、カリフォルニアのファイナンス部門を統括するトムが発信したもの。彼の文章は、こんな一節で締め括られています。

“I politely request that you cascade this message down to appropriate personnel in your department as I may have missed a critical person.”
「このメッセージを組織内で適宜カスケード・ダウンして下さい。誰か送り先に入れるのを忘れてしまったかもしれないので。」

こんな風に、トムの文章っていつもお洒落なんです。

Cascadeという言葉ですが、階段状に次々と流れ落ちる小さな滝のことを意味しています。Cascade something down で、何かを次々と転送していく、ということですね。これまで組織ベースでお知らせメールを送る際、「必要に応じて転送して下さい」という時はforward という単語を使っていたのですが、この言葉ひとつだと「次々と転送して組織の末端まで行き渡らせる」というニュアンスが出せません。いいのを頂きました。

それにしても、こんな表現を目にするのは初めてで、普通に使われてるのか不安になりました。昨日の午後、同僚マリアにこの話をしたところ、
「すご~い。あたしそんなクールな表現、使ったことないな。今度使おうっと。」
としきりに感心しています。
「トムってさ、インテリの匂いがするよね。」
と私。
「そうそう。いつも細かく神経を張り巡らせてる感じ。」

マリアはここで、先日の電話会議での出来事を話してくれました。
「私、オンタリオ支社のモーガンに連絡しておきますって発言した時、どういうわけか、モーガン・フリーマン(映画俳優の名前)って口走っちゃったのよ。10人以上参加者がいたんだけど、誰一人として突っ込まなかったのね。私もすぐに、あれは自分の気のせいで、本当はちゃんとモーガンって言ったんだわ、って思い直してたの。そしたらトムからメールが入ってね。モーガン・フリーマンって誰のこと?だって。それで私、やっぱりしくじってたんだ、って判ったの。彼はこういうの、聞き逃さないのよね。」

いやマリア、みんな聞き逃さなかったと思うぞ…。

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