先日、我が社のスケジューラー軍団のトップを任されているボブが、シカゴからやってきました。彼がサンディエゴに滞在している間に、スケジューリングのテクニックを伝授願おうと一時間だけ割いてもらいました。現在私が手伝っているフロリダのプロジェクトを題材に、毎週のスケジュール・アップデイトをより緻密に行う方法を聞き出そう、という目論見。
"Do you know why Sue was voted off the island?"
開口一番、ボブがこう私に尋ねました。はあ?なんのこっっちゃ。直訳は、これ。
「どうしてスーが投票で島から追放されたのか知ってる?」
後日同僚ステヴに解説を求めたところ、彼の説明がこれ。「テレビの人気番組に、サバイバーってのがあったでしょ。賞金稼ぎの一般参加者が無人島で生き残りのために競い会うってのがテーマで。節目節目で参加者が投票して、どんどん仲間を追放していくんだな。このフレーズは、明らかにこの番組から来てるよね。」
私がプロジェクトに飛び入り参加するまで、ニューヨークのスーという女性社員がスケジューリングを担当していたという話は聞かされていました。
「それまでマイクロソフト・プロジェクトを使っていたけど、プリマベーラに切り替える決定をしたため、ヘビーユーザーの私に依頼することにしたんじゃないですかね。」
と考えを述べる私に、ボブが静かに答えます。
「いや、スーもプリマベーラをかなり使えるんだよ。」
絶句する私。
「じゃ、なんで私がわざわざ西海岸から呼ばれたんですかね。」
「だから、それが知りたいんだよ。」
私はその女性に会ったこともないし、話したこともありません。プロジェクトのメンバーも多くを語らなかったので、どうして彼女が私と交代させられたのかなんて分かるわけがありません。能力を買われてはるばるフロリダのチームに招かれたことを素直に喜んでいた私ですが、そのせいで「島から追放」された人がいたという可能性については、深く考えていませんでした。
「ひとつ言えるのは、プロジェクト・チームの誰ひとりとして、彼女のことを悪くは言ってなかったってことですね。」
と私。ボブの顔に、初めて安堵の色が浮かびました。
「良かった。スケジュラー・グループを統括する者として、それだけが心配だったんだ。」
ちなみにステヴによれば、この表現は「クール」というにはやや盛りを過ぎた感があるそうです。「サバイバー」シリーズが10年以上前にスタートしていている点を考慮すれば、今更このフレーズを使うのはやや気恥ずかしいのだと。
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