図書館から借りてきた映画 “The Ides of March” の話を同僚ステヴとしていたところ、あれは自分のオハイオの故郷で撮影された作品で、製作前から町中すごい盛り上がり方だったんだ、と教えてくれました。
「知事役のジョージ・クルーニーがそもそもオハイオ出身でね。」
さらにこぼれ話を語ろうとしたので、
「ちょっと待って、まだ観終わってないんだ。内容が分かるようなことは言わないでくれる?鑑賞後にまた聞くからさ。」
と慌てて遮りました。
「そういえばさ、映画のレビューをオンラインで読んでると、時々 “Spoiler
Alert” (スポイラー・アラート)ってラベルがついてたりするじゃない。あのスポイルと、 “Spoil
children” (子供を甘やかす)という意味で使われるスポイルとが、どうも頭の中で一致しないんだよね。スポイルって、そもそもどういう意味なの?」
スポイラー・アラートというのは、日本語では「ネタバレ注意」。映画や小説のレビューに、作品の重要なトリックや結末が分かっちゃうような内容が書かれているので注意してね、というサインです。
「スポイルっていうのは、対象を腐らせる、駄目にする、という意味があるんだよ。だから子供を甘やかして駄目な人間にする、という意味で
Spoil children と言うんだ。」
「でも、映画のネタをバラすことと、一体どう繋がるの?」
「これから作品を鑑賞する人が味わえるはずだった楽しみをぶちこわしにする、ということだね。」
おお、なるほど。それなら納得。でも、ここで新たな疑問が生じます。
「そういえば、スポーツカーの後ろにくっついてる、カッコいい尾翼みたいなのがあるでしょ。あれもスポイラーって呼ばない?どういう関係があるの?」
これにはぐっと詰まってしまったステヴ。暫く天を見上げた後、くるりとコンピュータに向き直り、ウェブ検索を始めました。真っ先に出てきたのが、「車に付け足すことで元のデザインを台無しにする付属品」という説明。
「なんだこれ。ちょっと疑わしいな。」
「うん、大抵は見栄えが良くなるもんね。」
次に出てきたのが、「空気の流れを妨害して乱流を起こし、下方向に圧がかかるよう調整するデバイス。」
「それでしょそれ!やっぱりスポイルってのは、何かを駄目にするっていう意味なんだね。」
帰宅してから再度調べてみたところ、スポイルの語源は spill (スピル)で、スピルの元々の意味は
destroy (壊す)でした。大正解!
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