2013年1月26日土曜日

Sorry to harp on it. ハープしてゴメンね。

先日の電話会議で、PMのジェイソンに財務のミケーラが、

「どうしてクライアントからの未払いがこんなに続いてるの?」
と尋ねました。たちまちジェイソンが、「ああ、またか。」とため息モードになります。この質問、複数の人から嫌になるくらい聞かれているのです。我々は下請けで、元請けは役所からの支払いを待っている。彼らが払われなければ我々も払われない。この役所、金払いが極端に悪いのです。過去に何度も答えているので、ジェイソンの説明にも淀みがありません。

「でもね。」
とミケーラが食い下がります。

「元請けに対して支払い状況を頻繁に確認することくらいは出来るわよね?」
ジェイソンが、それはもちろんやっている、と答えます。ミケーラはこれに対し、

“Sorry to harp on it.”
「ハープしてごめんね。」
と断ってから、支払いの遅れが組織経営にとっていかに大きなダメージかを語り始めました。

この「ハープする」という表現、度々耳にするのですが、どうも呑み込めません。間違いなくネガティブな意味合いがあるのですが、あの美しい音色を奏でる楽器に、どうしてそんな冷たい扱いをするのか?
ちゃんと調べたところ、これは「くどくどと同じことを言う」という意味でした。ミケーラが言いたかったのは、こういうこと。

“Sorry to harp on it.”
「クドくてごめんなさいね。」
この後、同僚のエリック、シェリル、リチャード、ジム、と片っ端から疑問をぶつけてみました。

「ハープって、音色だけでなく姿かたちも含めて綺麗な楽器でしょ。なんでこういうネガティブなフレーズに使われるの?」
これには皆、天を仰いで黙ってしまいます。

「確かにシンスケの言う通りだ。なんでだろう?分かんないけど、ただそう言うんだよ。」
結局、誰からも手がかりが得られませんでした(後でよく調べたら、シェークスピアが使い始めた表現だ、という説を見つけました)。

みんな忙しいのに、くどくどと質問しちゃってごめんね。

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