2013年8月18日日曜日

Terms of endearment 親愛の情をこめた呼び名

ランチルームで同僚のジムと話していた時、日本人は「名は体を現す」と言って、子供の名前つけにはとても真剣に取り組むよ、という話になりました。で、当然話題は「アメリカ人の名前には特別意味が無い」、というオチを迎えます。

「僕の名前はおじいさんから取ったんだよ。」

とジム。それって理解に苦しむなあ。時には父親と一緒のファースト・ネーム、なんて人もいるし。日本人で、「うちは親父が一郎だったから、僕もそれをもらって一郎になったんだ」なんて話、聞いたことがありません。「名前負け」なんて概念も無いんだろうな、きっと。

「ちょっと待てよ、そもそもどうしてジェームスをジムって呼ぶのかなあ。」

と、ジムが首を傾げます。今日までついぞこんな疑問は浮かばなかったと言わんばかりの驚きよう。ボケすぎだぜ、ジム。

「そう言えば、ジミーって呼び方もあるでしょ。ジェームスとジミーの距離は更に大きいよね。」

と私。

去年解雇されたアーニーが良く、ジムのことを「ジミー・ホー」と呼んでいたことをふと思い出しました。彼らは転職前の会社でも同僚だったそうで、その頃から同じ愛称だったのだと言います。

「中国系とかベトナム系の名前に聞こえて笑えるよね。」

ちなみにジムは、バリバリの白人です。

「でも、なんでホーなの?」

と私。

「ほら、僕の苗字がHOで始まるでしょ。それでアーニーがふざけたんだよ。」

「あ、なるほどね。チャイニーズ・アメリカンのアーニーがそう呼ぶから余計面白いんだよね。」

「あいつがあまりにも多用するもんだから、そのうち僕のボスまでそう呼び始めちゃってさあ。」

と苦笑いするジム。

「で、僕も冗談めかしてこう言ったんだ。」

“I’m assuming that it’s a term of endearment.”
「それってターム・オヴ・エンデアメントと思っていいんですよね。」

ん?たーむ・おぶ・えんであめんと?これ、知ってるぞ。

シャーリー・マックレーン主演の映画に「愛と追憶の日々」というのがあり、原題がTerms of Endearmentなのです。昔から、どの部分が「愛」でどの部分が「追憶」なのかな、とずっと疑問に思っていました。

さっそく、別の同僚リチャードに質問してみました。

Endearment は愛情の表現だね。やさしい言葉だよ。これに、法律などで使われる堅い感じTerm(呼称、用語)をくっつけてるんだ。ちょっと面白い言い回しだよね。」

後で調べたところ、Dear (親愛なる)という形容詞がEndear になると「愛される」に変わり、Endearment で「愛情表現」という名詞になるのですね。ジムの発言は、こういう訳になると思うのですが、どうでしょう?

“I’m assuming that it’s a term of endearment.”
「それって親愛の情をこめた呼び名と受け取っていいんですよね。」


映画の邦題、原題とかなり違いますね。邦題の方が内容に即してる気がするけど…。

4 件のコメント:

  1. こんにちは
    いつもブログを楽しく拝見させていただいています。
    私は日本でプロジェクトマネージャー(車関係)をしております。カリフォルニア(できればサンディエゴ)で働いてみたいと思うのですが、ロスにある日系の派遣会社に問い合わせても既にビザを持っていないと働けないと回答が来ました。カリフォルニアでプロジェクトマネージャーになるには学生ビザからはじめないと難しいですか?もしくは中東部(デトロイト)などを当たってみて、一旦ワーキングビザを取った後カリフォルニアの転職を目指した方が早いのでしょうか?
    もしわかればでよいのでアドバイスいただければ幸いです。
    よろしくお願いいたします。

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  2. ご質問有難うございます。私はその方面の専門家ではないので、あくまでも個人的経験に基づいてお答えします。

    思いつく方法は三種類。
    1.カリフォルニアに支社を持つ日本企業に就職して日本で働きながら、駐在員として派遣してもらえるよう動く。
    2.留学し、在学中にアルバイトなどを通して経験と人脈を築き上げ、とりあえずビザのスポンサーをしてくれる企業に入ってから転職を目論む。
    3.アメリカ人と結婚し、グリーンカードを取得してから仕事を探す。

    景気が良くないこともあり、今のアメリカの労働市場はかなり厳しいです。企業がビザのスポンサーをしてまで雇いたくなるほど優れた人材であれば話は別ですが。アメリカ人でさえ就職難を経験している中、わざわざ外国人を雇うための動機と言えば、「低賃金で雇える」か「誰にも真似出来ない特殊能力がある」ということ。私の業界でも、博士号を取ったような優秀な人たちがエントリーレベルのポジションに殺到し、四大卒の食い扶持を奪っている状況です。

    そんな苦境を打破するのに一番大事なのは、結局人脈だと思います。履歴書を無闇に送りつけるのは、あまり有効ではありません。「誰々が推薦している人」という評判をどれだけ積み上げられるか、が勝負だと思います。働きたい企業を徹底的に調べ、内部の人と繋がりのある身近な人を調べ、会って話をする。そこから社員との面会に繋げる。どうやったら内部に入り込めるか、を尋ねる。行動に移す。そういう積み重ねが大事だと思います。

    もしもアメリカのどこかでワーキングビザが取れる見込みがあるのなら、まずはそこで暫く実績を積んでからカリフォルニアへの転職をする、というのも手ですね。

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    1. 早々の回答ありがとうございます。
      現職の子会社が南部と中西部にあるので、まずはそこに転職(駐在は難しいです)するのが現実的な手ですね。
      グリーンカードは抽選の申し込みがあるので10月応募してみます。
      アドバイスありがとうございます。

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  3. うまく行くといいですね!

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