目覚めた直後からずっと、お腹のあたりに重苦しい倦怠感がつきまとっていました。今日と明日はオレンジ支社への一泊出張を予定していたので、シャツや下着を畳んで洗面道具と一緒にバッグにしまいます。さあ出かけようという段になっても、まだ嫌な感じが抜けない。どうも不吉な予感がする。このまま車を走らせたら、高速道路で悲惨な事故に巻き込まれるかもしれない。内なる声が繰り返し、「行ってはいけない。やめとけ。」と私を説得にかかっている。どうしよう?
結局15分ほど逡巡した末、出張中止を決断しました。アホらしい、気のせいだと切り捨てるには、予感が強烈過ぎました。実は前の晩、茹でたパスタをざるにあけようと鍋を流しに運んだ際、嫌な予感がしたのにそれを無視して続けたところ、パスタの塊が縁に当たってざるがひっくり返り、三分の一くらいを無駄にしてしまったのです。あの時何故ストップしなかったんだろう、という後悔が胸に残っていたので、今日の出張取りやめを決断するに至ったのですね。あとで同僚リチャードに今朝の顛末を打ち明けたところ、そういうことってあるよね、と共感してくれました。
「こういう、嫌な予感みたいなのを、英語で何て言うの?」
と私。
「プリモニション、だね。」
「え?プリモ二?」
スペルはPremonitionで、いわゆる「不吉な予感」を指す言葉だそうです。
“I had a premonition this morning.”
「今朝、プリモニションを感じたんだよ。」
他の社員にも今朝のエピソードを語ったところ、
「そういう直観には従っておいた方がいいよね。」
と賛同してくれる人がほとんど。
「でもさ、こんな風に嫌な予感をベースに予定を変更することに対して、他人の共感を得られる保証は無いよね。」
と私。
「なんで今日はオレンジ支社に来ないんだ?って聞かれたら、何て答えればいいのかな。」
同僚サラに尋ねたところ、ちょっと考えてからこう答えました。
“Something came up.”
「なるほど。それいいね!」
何か(Something)が現れた(Came up)。意訳すれば、「いろいろあってね。」てなところでしょうか。
出張を諦めたことで、使える英語表現を二つゲット出来ました。
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