日本語学習中の同僚アルフレッドが、こんな質問をして来ました。
「熱い」と「暑い」は同じ発音なのに、どうして「冷たい」と「寒い」は違うのか?
これには唸ってしまいました。まだ漢字を習い始めていない彼にとってはもっともな疑問なのですが、「違うから違う」としか言いようがない。そんな話をしていたら、別の同僚ジャック(日系アメリカ人)がやってきて、「しばらく!」と「ひさしぶり!」はどう違うのかを尋ねられました。う~ん、言葉ってホント難しい。
外国語の習得って、単語をジャカスカ覚えないことには始まりません。でも、それがなかなか憶えられないから大変なんですね。アルフレッドが呟きます。
「良いヌマネックがあればいいんだけど…。」
え?なんだって?なんて言ったの?彼が教えてくれたのが、この単語。
Mnemonic
これ、「ニーモニック」じゃなくて「ヌマネック」と発音します。意味はずばり、「記憶術」。大量の情報をすばやく、しかも長期間残るように記憶するテクニックのことを指します。時々テレビの「びっくり人間登場」みたいな番組で図抜けた記憶力を披露する素人が出てきますが、彼らのほとんどは、対象を想起させる手がかりを頭の中でひとつひとつ結び付けて覚えていくのですね。ウィキペディアには、握った拳の形を使って大の月と小の月を記憶する方法が載っています。
その15分後、別の同僚リチャードの部屋を訪ね、
「何か面白いヌマネック知らない?」
と切り出してみました。特に無いなあ、という気の無い返事。そこへアルフレッドがやって来て、会話に加わります。
「そういえば、こんなヌマネック知ってるよ。」
“King Henry died drinking
chocolate milk.”
「ヘンリー王がチョコレートミルクを飲んで死んだ。」
「へ?なにそれ?」
「理科の授業でさ、単位の憶え方として教わるんだよ。King の頭文字Kはキロ、HenryはヘクトのH、Died はDだから…。あれ?Dは何だっけ?」
「Dはデカじゃなかったっけ?で、次のD (Drinking) がデシ、C (Chocolate) はセンチ、M (Milk) はミリだね。」
と、助け舟を出すリチャード。アルフレッドが決まり悪そうに笑います。
「憶え方だけ憶えて、何を憶えなきゃいけないのかを忘れちゃったよ。これじゃダメだね。」
私としては、Nmemonic
のスペルを覚えるための記憶術が知りたいです。
綴りはmne・mon・ic、発音は[nimanik]だと思います。
返信削除あらら。ご指摘有難うございます。まったくもって覚えにくい綴りです。
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