2012年9月17日月曜日

Badger うるさくせっつく

今日は同僚マリアと、近くのベトナム料理屋まで歩いてランチに行きました。道中、最近誰も彼もがイラついてる、という話題になりました。先週はうちのチームの若い女性社員が、監査部の重鎮と神経を尖らすメールのやり取りを重ねた後、突然ブチ切れたのです。
 
「こちらがやっと要求に応えたと思うと、決まって要求レベルを上げて来るんですね。どうして最初から要求内容を明確に伝えてくれないんですか。私だって山ほど仕事を抱えてるんです。こんなことに何時間も費やせませんよ。大体、メールの中で略語をバンバン使われるのは迷惑です。いい加減にやめてもらえませんか。」
おいおい、これはいくらなんでもヤバいだろ~。慌てて両者にそれぞれ電話し、仲裁に入りました。
そんな話をしたところ、マリアは深く頷きました。

「私もさっきまで電話会議に参加してたの。大規模プロジェクトのレビューでね。そしたらPMが、会議出席者の名前を全部教えてくれ、というの。」
マリアは名を名乗った後、こう付け足したそうです。

“I’m the one who’s been badgering you.”
「あなたをずっとバジャー(badger)してる人よ。」
これはよく耳にする単語です。名詞のbadgerは「アナグマ」という意味で、動詞の方は、犬をけしかけて穴からアナグマを引きずり出して殺す、badger-baitingというムゴい遊びが語源だそうです。

あとで同僚ジムに尋ねたところ、Nag (しつこく要求する、文句を言う)より程度がひどい言葉だそうで、やや脅しに近い勢いで要求を繰り返したりするケースに使われるとのこと。マリアは毎日のように、「早くレポートを出してくれ」と彼にメールを送っていたのだそうです。彼女のセリフは、こんな風に訳せるのではないでしょうか。
“I’m the one who’s been badgering you.”
「あなたをずっとうるさくせっついてる人よ。」
するとこのPM、すかさずこう切り返したのだとか。

“Take a number. I have hundreds of people badgering me.”
「あんただけじゃないよ。俺はずっと何百人もにせっつかれてるんだからな。」
なりふり構わぬ大量解雇の結果、ただでさえ人が少なくなったのに加え、嫌気がさして辞める社員も後を絶たない状況。気がつくと、極端に少ない人員で以前と変わらぬ仕事量をこなさなければならない現実に、誰もが直面していたのです。

私自身、最高難度のテトリス(古いか)と毎日取り組んでる心境です。無数の要求が高速度でどんどん降って来る。こっちも最高速度で処理するけど、到底間に合わない。毎日これじゃ、さすがにストレス溜まります。こうなったら開き直るしかない。
誰にBadger されても、出来ねえもんは出来ねえ!

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