2015年6月5日金曜日

Between you, me, and the lamp post ここだけの話

私がPMを務める建築部門のプロジェクトが、ヤバいことになっています。クライアントは連邦政府。プロジェクト開始時、元請けの建設会社が設計の基礎条件となる最新の水供給モデルを要求したのに、政府がなかなかこれを出して来ない。このままでは締切に間に合わなくなる、ということで、既存のモデルを基に仕事をスタート。元請けの要請を受け、我々コンサルティング・チームも走り始めます。で、設計が全て終了してから、

「おいおい、これじゃ消火設備が基準を満たしていないぞ。」

と、政府からお叱りを受けたのです。設計終盤になって受け取った水供給モデルを調べたところ、かなりの変更含みで更新されていたというのです。

「そもそも最初に基礎資料を出してくれなかったあんたらが悪い。」

「いや、見切り発車したオタクらが悪い。」

という醜い争いが、複数の弁護士事務所を交えて展開中。

そんなゴタゴタを、現場を担当しているベテランのボビーから電話で聞きました。私は財務面だけ管理していればいいんだけど、前線に立っている彼は、とことんうんざりした様子。

ボビーが続けます。

「訴訟に発展する可能性が高いからさ、メールも含めて、プロジェクト関連の文書は漏れなく弁護士の目を通さなきゃいけないんだ。」

「うわぁ、ひどいね。どうしてそこまで話がこじれちゃったのかな?」

ボビーが声を潜めるようにして、こう言いました。

“This is between you, me, and the lamp post.”
「俺と君と、それからランプポスト(街路灯)の間の話にして欲しいんだけど。」

それから彼は、専門用語を交えて細かく経緯を話し始めたのですが、これが全然頭に入って来ません。彼と私と街路灯が「三人で」深刻に話し合っている映像が浮かんでしまい、笑いをこらえるのに精一杯だったのです。これ、ボビーのジョークなのか?だとしたら彼もこっちの笑いを期待してたんだろうけど、話題がシリアスだし、声のトーンも変わってないから、笑って良いものかどうか判断がつかない…。

電話を切った後、同僚のべス、リチャード、それとディックに解説をお願いしました。

This is between you and me (ここだけの話だけど)というフレーズなら知ってるけど、いきなり街路灯が割り込んで来たもんだから、どう解釈すればいいのか分かんなくてさ。」

三人とも笑いながら、こう答えます。

「他言無用というポイントを強調するために、誰にも秘密を洩らしっこない街路灯を仲間に加えた言い回しなんだよ。」

「それ、ユーモラスな表現なの?」

「もちろんだよ。」

「じゃ、笑うとこだったんだ。」

「うん、笑うポイントだね。」


そんなわけで、ボビーのジョークをスルーしてしまったことを、遅ればせながら知ったのでした。

2015年5月31日日曜日

Don’t rain on my parade! 水を差すなよ!

私の仕事のひとつに、プロジェクトの週刊速報があります。依頼をくれたPM達のために、彼らのプロジェクトのどのタスクに誰がいつ何時間チャージしたか、そして予算はいくら残っているか、利益率の推移は?などを簡単にまとめたメールを、週の初めに発送する業務。

これ、最初の頃は「どうも有難う」という返事が来るのですが、そのうち皆、うんともすんとも言って来なくなります。ロングビーチ支社のマークもその一人。アイルランド系特有の荒っぽさを持つこの男には、過去6年近くもこのサービスを提供していますが、ほぼノー・リアクション。受け取ったとも、有難うとも言って来ない。あまり無反応なので、もうレポート要らないのかな、と訝って送らないでおいたところ、

「今週のレポート来てないぞ!」

と激怒されたことがあるので、それからはどんなにゼロ・リアクションが続いても送り続けています。うつ伏せになった父親の腰を揉んであげてたら、いびきをかいて寝てしまったので、そっと立ち去ろうとすると、

「なんでやめるんだ!」

と怒鳴られるので手を止められない、みたいな感じ。

さて先日、ロングビーチ支社を束ねる若きマネジャーのジェイが、私とマークの両方に宛ててメールを寄越しました。

「○○プロジェクトにケヴィンが参加していると思うんだけど、彼が過去何時間チャージしたか教えてくれ。」

さっそくフォルダーを開いて今週のレポートを調べてみると、ケヴィンは先週末までに63時間働いていたことが判明。表をメールに張り付けてジェイに返信。この間、約30秒。ところがそれより一秒ほど早く、全く同じデータを貼り付けたメールをマークがジェイに送っていたのです。

“Shinsuke, your spreadsheet is excellent.”
「シンスケ、君のスプレッドシートはすごいよ。」

ジェイにCCを入れた上で、彼が私への賛辞を述べます。

 “You beat me!”
「先越されたよ!」

とからかう私に、

「もしも俺が自分自身でデータベースを調べなければならなかったら、この簡単なリクエストに応えるのに30分くらいかかってたかもしれない。その上、ストレスのせいで二ヶ月くらい寿命が縮まってたかも。シンスケの速報のお蔭で、二ヶ月は寿命が延びたぜ。」

おお、あの気難しいマークからこの手放しの褒め言葉!毎週レポートを送っているのに過去数カ月間何の反応も無かったため、メールを開いてすらいないんじゃないか、とまで疑い始めていたところでした。なので、ちょっとばかし胸が熱くなった私。ところが、ジェイがこんなメールを返して来たのです。

“I thought you would have the number of hours Kevin spent memorized Mark! Come on man…step up your game.”
「ケヴィンのかけた時間数くらいちゃんと頭に入ってると思ってたぞ、マーク!頼むぜ、しっかりしてくれよ。」

語尾にスマイル・マークが足してあるので、もちろんこれはジェイ流のジョークです。でも、普段滅多にポジティブな発言をしないマークが折角興奮して褒めてくれてるんです。この茶化し方はちょっぴり興醒めだよなあ、とがっかりしていました。この気持ちを英語でどう表現したらいいんだろう?と考え始めた時、マークからこんな返信が届きました。

“Don’t rain on my parade.”
「俺のパレードに雨降らせんなよ。」

これは、「楽しい気分に水差すんじゃないよ!」という意味の言い回しです。それよそれ!

どんぴしゃのフレーズを頂きました。


2015年5月23日土曜日

Bus Test バステスト

木曜日はオレンジ支社まで車を走らせ、会議に出席しました。私が去年の夏からPMを務めて来た、建築部門の巨大プロジェクトがテーマ。

PMのデイヴ、ディレクターのビバリー、経理のステイシー、そしてバージニアから飛んで来た新PMポールの顔合わせからスタートしました。

そもそも私は新しいPMが見つかるまでの場繋ぎを頼まれたまでで、新任探しがここまで長期化するとは思ってもいませんでした。

「これでようやく肩の荷が下せるよ。」

と安堵する私にビバリーが、

「逃げちゃ駄目よ。あなたには引き続き副PMとして財務面のマネジメントをやってもらうんだから。」

と釘を刺します。

ポールというのは、五十絡みの白人。このプロジェクトのために、バージニアから毎週出張ベースでやって来ることになるのだそうです。会社のPMプログラムには精通しているという触れ込みだったのですが、

「実は、プログラム自体の操作についてはあまり経験が無いんだよ。もちろん数字の読み方ぐらいは解るけどね。」

と、サポート役としての私の続投を要請します。

そんなところへ、この部門のアメリカ全体を束ねる上席副社長のロジャーが、遅れて登場しました。チャコールグレーのスーツの胸ポケットから、藤色のチーフをまるで蘭の花のように立体的に覗かせ、ピンクのストライプ・シャツに光沢のあるメタリック・バイオレットのネクタイ、という出で立ち。ライオンのたてがみのようにボリュームのある白髪。バカンス帰りを思わせる、薄く日焼けした血色の良い顔。ゴールド縁の真っ黒いサングラスを外し、どかっと椅子に腰を下ろしました。険しい眉間のシワと対照的に、子供みたいに純粋な好奇心を漂わせた、大きな瞳が光ります。マフィアの親分かハリウッドの重役を思わせる、強烈なオーラ。

しかしロジャーの存在感をその外見で認めていた人は、彼が喋り始めた途端、自分がいかに彼を過小評価していたかを悟ることになります。その弁舌は、水が低きに流るるが如し。豊富な語彙、巧みな比喩、声の高低や抑揚の使い方など、非の打ち所がない。その完成美は、陶酔感を覚えるほど。彼が「あのですねぇ」とか「それはそのぅ」とか言い淀むのを聞いたことは、一度もありません。

ポールが私に質問します。

PQR(ピーキューアール)はどうなってる?」

「一応トムを指名して、品質管理ツールには彼の名前があるんだけど。でもね…。」

そこへステイシーが割って入ります。

「トムは先月、解雇されちゃったのよ。色んな人が上層部と掛け合って、パートタイム扱いに留めてもらったんだけど、この先どうなるか分かんないわ。」

「ちょっと待って。PQRって何?」

とビバリー。私がここで、解説を加えます。

Project Quality Representative の略だよ。成果物をクライアントに提出する前に、正式なレビューが行われたかどうかを確認する役割。」

「そうなの。有難う。知らなかったわ。」

とビバリー。するとポールが、真剣な面持ちでこう言いました。

“We need to find a new PQR.”
「新しいPQRを見つけなくちゃな。」

そこへ、それまで黙っていたロジャーが急に割り込んで来ます。

“We need PDQ.”
PDQ(ピーディーキュー)が必要だ。」

皆が一斉に笑い、私もつられて笑いました。するとビバリーがこちらを向いて尋ねます。

「シンスケ、PDQの意味、知ってるの?」

「え?意味なんてあるの?ただ単に、アルファベットを滅茶苦茶に並べたから面白いのかと思ったけど。」

「ううん。意味はあるのよ。ね、ロジャー。」

と彼の方を向くと、ロジャーがいたずらっ子のような表情で、

“Pretty Damn Quick”

と呟きました。

「どえらく早急に」

というところでしょうか。おお、新しい表現!急いでノートにメモすると、ビバリーがこれを面白がり、

「シンスケはアメリカ英語の新しいフレーズを聞くと喜んでメモするのよ。」

とロジャーに伝えます。話はこれですっかり脇道に逸れ、ロジャーの「言葉の宝箱」から、いくつかキワドイ略語を提供して頂きました。

5分ほどそんな会話が続いた後、ビバリーが我に返ったように、最近のクライアントとの話し合いの経過を話してくれるようロジャーに促します。

「昨日の会議で、あっちのディレクターがこう言ったんだな。大至急仕事を再開してくれ、予算は大丈夫だから、と。」

大幅な設計変更を要求された我々は、追加予算の承認を書面で頂くまでは前に進めない、と先月作業を中断しました。二か月間打合せを繰り返して来たのですが、「俺が大丈夫と言ってるんだから大丈夫なんだよ。」という姿勢を貫くディレクター氏。ロジャーはこう切り返したと言います。

“It doesn’t pass the bus test.”
「それじゃバステストには通らない。」

ん?バステスト?なんじゃそりゃ...。この後ロジャーは三度もこのフレーズを繰り返したのですが、誰も意味を聞こうとせず、そのまま話が終わりました。私は「立て板に水」の彼のスピーチを止めるのが忍びなく、黙って聞いていました。

会議終了後、同僚クリスに質問してみました。

「バステスト?う~ん、なんだろ。」

「え?知らないの?そうか、僕だけじゃなかったんだね。」

席に戻って仕事を始めたところ、クリスがやって来ました。

「調べてみたよ。これはね、あんたが明日バスに轢かれて死んだとしても、この約束は守られるのか?その保証が出来ないなら約束は有効じゃないね、という意味で使われるんだって。だからさっきの文脈だと、ディレクター氏の口頭の約束じゃバステストに通らないってわけだ。」

「へえ、なるほど、そうだったのか。どうも有難うね。」

「このフレーズ、今まで一度も聞いたことなかったよ。その会議に出てた人だって、誰も意味が分かってなかった可能性は高いよ。」

ビバリーをはじめとして、全員知ったかぶりして流してたのかもしれません。

みんな、ずるいなあ。


2015年5月14日木曜日

ホテルのキーカード

PMツールのトレーニング講師として、先週から支社巡りをしています。それぞれ30人前後の社員を集め、朝から8時間ほぼぶっ通しで教えます。

今週の会場は、サンタバーバラとロス。二週間でホテルに7泊!これほどの出張固め打ちは久しぶりで、お蔭で、あることに気づかされました。

ホテルでドアの開け閉めに使うキーカードって、大抵の場合、どの向きにスライドさせれば良いか極端に分かりにくいのです。ブランドイメージを高めようというホテル側の意気込みはそのデザインから見て取れるものの、客の立場からすれば不便極まりない。エンドユーザーの身になってデザインしているとはとても思えないのですね。

たとえばホリデイイン。

おいおいこのカード、どの方向に差し込めばいいんだよ?よくよく眺めてみると、小さな山型サインが右肩にちょこんとついてます。ん?これってもしかして矢印か?家の屋根かと思ったぞ。しかも薄いグレーだから、廊下の薄暗がりではほとんど気づかないし。

続いてウェスティン。

仲良しカップルが、服がびしょ濡れになるのも構わず波打ち際でじゃれ合う写真をど~んと使っています。イメージを売りたいのは分かるけど、このカードをどっち向きに差せっていうんだよ?照明の下で辛抱強く十秒ほど見つめているうちに、ようやく矢印に気づきました。「お前は隠し絵か?!」と一人で突っ込む私。

「いま、世の中で起きている問題のほとんどがコミュニケーション障害だと言ってもおかしくない。」

クリエイティブ・ディレクター佐藤可士和氏の言葉です。数年前に一時帰国した際、東京の本屋でこれを立ち読みし、後で赤面するくらいその場で激しく頷いていました。

社内トレーニングの講師を長くやっていると、会社はツールのデザインにもっと投資すべきだ、とつくづく考えさせられます。何時間もかけて取扱説明を聞かなきゃ使えないようなツールは、そもそも製品としてダメだと思うのです。ま、それで私の存在価値が保障されているので、あまり文句も言えないのですが。

さて、今回のホテル・キーカード比較、優勝はロスのStandard Hotel

デザインはこうでなくっちゃ。
潔さに拍手です。


2015年5月7日木曜日

Trippy! トリッピー!

先日、サンディエゴのオフィスで仕事していたら、環境部門のトップであるテリーがやって来ました。

「この話は何としてもシンスケにしなきゃ、と思ってたのよ。」

と息を弾ませています。なんでも、アメリカ訪問中の安倍首相を迎えた晩さん会に、高校生の息子さんが招待されていると言うのです。日本語を勉強中の彼は去年、KAKEHASHI Project という外務省肝いりのプログラムで交換留学のチャンスを得、沖縄にホームステイ。その縁で今回呼ばれたのだと。

一週間後、テリーに特別ディナーの首尾を尋ねました。息子さんは安倍首相のすぐ近くの席をゲットしたそうで、かなり緊張したとのこと。写真は無いの?と聞くと、後で見せてくれると言います。

「安倍夫人がね、自分のフェイスブックに写真を載せて、それをシェアしてくれるんだって。」

これにはのけぞりました。一国の総理大臣の奥さんがフェイスブック?そこで写真をシェア?私の顔に驚愕の色を見て取ったテリーが、笑いながらこう言いました。

It’s trippy. Isn’t it?”
「トリッピーじゃない?」

ん?トリッピー?この単語、知ってるつもりだったけど、この使い方は初めてだぞ。あとで辞書を調べたのですが、どうもぴったりした訳が載ってません。

ちなみに英辞郎には、「頭がクラクラするような、格好いい、いかす、奇抜な」とあります。

これ、合ってんの?

さて、昨日と今日はオレンジ支社でトレーニングに参加。今朝は早めにホテルを出て会社に到着し、いつも早朝出勤している同僚クリスを訪ねてトリッピーの意味を教えてもらいました。

「60年代とか70年代っぽい表現だね、それは。」

テリーは私と同い年なので、これは頷けます。

「もともと麻薬でラリッた状態を指す言葉だけど、そのケースではちょっと違うよね。それはtotally unexpected(とんでもなく意外)とかstrange(不思議)な様子を表現してるんだよ。」

なるほど。テリーの発言を思い切って意訳すれば、こうなりますね。

“It’s trippy. Isn’t it?”
「ぶっ飛んでると思わない?」

さて、明日のトレーニングはロサンゼルスで開催されるので、今夜のうちにオレンジからロスへ移動。会社が指定するホテルの中で、トレーニング会場に一番近い「The Standard Downtown LA」にチェックインしました。

実は先月、部下のシャノンと一緒にロスへ出張した際、このホテルのレストランで朝食をとったのです。食後に入った男子便所で、高さの違う小便器が四人兄弟のように並んでいたのに驚き、すかさず写真を撮ってシャノンに見せました。この分じゃ、きっと部屋もすごいんだろうね、と二人で話していたのですが、実際、部屋のデザインの奇抜さは私の予想を遥かに超えていました。

トイレとシャワーがベッドのすぐ横にあり、これが完全ガラス張り。カップルで泊まった場合、自分のあられもない姿が同伴者から丸見えになる仕掛けです。ロスのビジネス街のど真ん中、しかも会社が指定するホテルで、これはオフザケが過ぎるでしょ。

さっそく写真を添付して、シャノンにテキストを送信。

“Wow, that’s a crazy bathroom. No hiding there!”                             
「あらら、クレイジーなお風呂場ね。隠れるところが無いじゃない!」

と、予想通りのリアクション。ここで満を持して、私が答えます。

“Trippy!”

“Hahaha”

と、シャノン。

朝仕入れたフレーズが、さっそく使えたのでした。

2015年5月3日日曜日

英会話 とっさのひとこと

ここ数カ月間、多忙を極めています。職場の人とまともに顔を合わせる暇もないほど。先日は、ひとつ上の階で働く同僚リチャードの前を通り過ぎた際、

“Are you a hologram?”
「そこにいるのはホログラム?」

と、気の利いたフレーズでからかわれました。リチャードからはもう何か月も「昔みたいにまた晩飯食べに行こうよ」と誘われていたのに、ずっとリクエストに応えられずにいました。これはさすがにまずいと反省し、翌週彼を誘ってやきとり屋「大将」へ。

L字型カウンターの角に二人並んで座り、本格炭火焼の絶品に舌鼓を打っていたところ、中年カップルが二組入って来ました。角を隔てて反対側に四人が並んで座り、メニューを受け取ったところ、リチャードが私を小突きます。私の一番近くにいる男性が、有名人だと言うのです。リチャードは数秒ためらった後、その人に声をかけました。

「ちょっとすみません、あなた、Sam the Cooking Guyじゃないですか?」

Sam the Cooking Guy (サム・ザ・クッキング・ガイ)というのは、サンディエゴをベースとしたテレビの料理番組で有名なのだそうです。軽妙なお喋りで視聴者を楽しませつつ美味しい物をスピーディーに仕上げて行くその手法がウケて、短期間でとてつもない人気番組に成長したのだと。

「ああ、そうだよ。」

と答えるサム。

「どうも見たことある顔だな、と思ってたんですよ。やっぱりか!」

と喜ぶリチャード。後で振り返ると自分でも不思議なんだけど、私は反射的にこうコメントしていました。

「いや、僕は全然見たことないなあ。」

サムは間髪入れず、

「ノォ~~!」

と頭を抱えた後、くるりと背を向けて奥さんらしき女性とメニューをチェックし始めました。私はテレビをほとんど観ないので、それが誰であれ街で有名人と出会っても気付かない可能性は高いのですが、だからと言って面と向かってそれを表明する必要など無いし、そもそも無礼です。何か気の利いた一言が言えなかったのか?これは英語力がどうこういう話じゃなく、最近心に余裕が無くなってることが原因だと思います。いたく反省する私でした。

今週水曜日、昨年10月に転職したアルフレッドがダウンタウンに用事があるというので、かつての同僚達を誘い合わせてランチに行きました。ジェフ、ジェイソン、サラ、そしてマリアが参加。私は12時までのはずだった電話会議が12時半まで延びたため、だいぶ遅れて駆けつけることになりました。担当プロジェクトがとんでもなく深刻な状況に陥ってしまったため、議論が緊迫し、どうしても途中で抜けるわけにはいかなかったのです。

焦って到着したところ、遅れを責めるわけでもなく、皆ニコニコ笑っています。ジェフがこんな話をしていました。

「親父のところに、ある日電話がかかって来たんだ。うちの息子がメキシコで留置場に入れられて困ってるって。今すぐ金を送ってくれないかって言うんだな。息子はうちのすぐ近所に住んでるっていうのにさ。すんでのところで、親父は送金しちゃうところだったんだよ。」

アメリカにもオレオレ詐欺ってあるのですね。これは初耳でした。

するとマリアも、

「うちの父も、こないだ同じような電話を受けて、もうちょっとで大金を巻き上げられるところだったわ。どうしてそんな簡単に信じちゃうのか不思議で仕方ないんだけど。」

詐欺グループもそこは抜け目なく、「親には黙っててくれ」と釘を刺すのだそうで、孫思いの老人たちはコロリと騙されちゃうのだそうです。

するとサラが、

「それとは種類が違うんだけど、私ね、最近フェイスブックに載せた写真を気に入ったから友達になって欲しいっていうメッセージが来るようになったの。昨日もそういうのが複数届いたんだけど、二本目のメッセージが、もし友達承認してくれたら自分のおっぱいの写真送るって言うのよ。私が男性か女性かも知らないってことでしょ。明らかに怪しいわよね。」

そこでジェイソンがすかさず、こう言いました。

“Forward that to us. We’ll check it out for you.”
「それ転送してよ。チェックしてあげるから。」

う~ん、気が利いてるなあ。ひどく感心する私。咄嗟にこういうセリフが口をついて出るくらい、心に余裕を持ちたいものです。


2015年4月27日月曜日

Shove it down your throat 無理やり詰め込む

先週、部下のシャノンと一緒にサンフランシスコへ短期出張して来ました。

去年買収した会社の社員がわが社のプロジェクト・マネジメント・システムを使いこなせるようにするため、5月に全米各地の支社でトレーニングが開催されます。カリフォルニアの支社で教えるトレーナーを養成するためのトレーニングが、サンフランシスコで開かれたというわけ。参加者は十人程度でしたが、その半数は買収先の社員。

過去数年間ほぼ毎日このシステムを使用して来たシャノンや私から見れば、まだ実物を操作したこともない人達が短期トレーニングを受けただけでトレーナーになるというのは、どう考えても非効率的です。そんな回り道をせずとも、我々経験者に任せてくれればずっと低コストで教えられるのに、と二人で不審に思っていました。

今回のトレーニングでは、「経験者と未経験者がペアを組んでトレーニングに当たる」という方針が強調されたのですが、新人トレーナーのサンドラが、

「効率性から考えれば、経験者トレーナーが前でプレゼンし、未経験者トレーナーが教室の後ろからサポートする、という体制がいいと思うんだけど。」

と提案したところ、今回のトレーニングを仕切っていたピーターが、

「いやいや、未経験者のトレーナーがメインで教えることに意味があるんだよ。」

と答えます。

「同じ組織の人間から手ほどきを受けた方が親近感が湧くし、そもそも経験者というのはね、」

と続け、こんなフレーズでキメました。

“They tend to shove it down your throat.”

このイディオムは簡単に映像が浮かんで来るので、すぐに意味が分かりました。

“Shove something down one’s throat”で、
「喉に無理やり押し込む」

ですね。

つまり受講者に対し、その理解度を踏まえず内容をただ乱暴に詰め込むだけだ、という話。私の訳は、これ。

“They tend to shove it down your throat.”
「往々にして彼らは、乱暴に詰め込もうとするんだよ。」


非常に心外ではありますが、頷ける理屈です。来週水曜からスタートするトレーニングの旅。ピーターの一言を肝に銘じ、新人トレーナー達のサポートに徹する所存であります。

2015年4月11日土曜日

Juicy Story ジューシーな話

数週間前、私が担当する建築設計プロジェクトの窮地を救うため、副社長のジョンが腕利き(というお墨付きの)男性社員のジムをオレンジ支社に雇い入れました。ディレクターのビバリーも私も掛け持ちでこのプロジェクトを管理していてアップアップなため、この男を中心に据えて態勢を強化しようじゃないか、という方針。このジムが、経営指標などのデータをどこからどう取り込んでチェックするかを教えて欲しいというので、久しぶりにオレンジ支社へ出かけました。

ミーティングに向かう前、同僚レベッカのオフィス前を通りかかったので声をかけました。つい最近巨大なプロジェクトを任され、目が回るような忙しさよ、とため息交じりに話すレベッカ。

専門外のプロジェクトであるにもかかわらず、過去の業績を高く評価していたクライアントの担当者が、彼女をPMにと特別指名して来たのだと。

「嬉しい反面、プレッシャーも大きいわ。」

「すごいじゃん。指名されてのPMとなれば、絶対しくじれないね。」

わざとプレッシャーを上乗せしてからかう私。彼女は笑いながら、このプロジェクトの特異性を説明してくれました。

「技術がどうこう言うより前に、政治的に微妙な立ち回りを要求されるの。利害関係が複雑で、うっかりした言動は許されないのよ。弁護士も複数絡んでてね。神経すり減らしてるわ。」

「ギャングに脅されたりなんかして?」

「シンスケ、これ、冗談じゃないのよ。」

レベッカが、ここでこんな発言をします。

“It’s pretty juicy.”
「かなりジューシーなの。」

え?ジューシー?なにが?

よく聞くフレーズながら、イマイチ意味がつかめて来ませんでした。レベッカとの会話を終え、別の同僚クリスの席に立ち寄って尋ねました。

「うん、それは良く使われるフレーズだね。Gossipy(ゴシップ的な)と同じかな。Juicy Storyっていうのは、登場人物の中に、その話を公にして欲しくない人がいるような話題だね。その際どさゆえ、余計誰かに話したくなるような性質があると思うよ。」

「過去の犯罪とか?」

「いや、そこまで深刻な話題には使わないね。大抵の場合、調べようと思えば誰にでも調べられるレベルの情報だけど、あえて大っぴらにしていない。そんな感じかな。」

「なるほど。で、それがジュースとどう関係あるの?この果物ジューシーだね、という時の意味と、何か繋がりある?」

「いや、それは分かんないなあ。俗語だからね。」

またか。語源を巡ってはこういう展開、多いんだよなあ。視覚イメージと整合が取れないフレーズって、記憶に残りにくいんだよね。

気を取り直して、私の訳はこれ。

Juicy Story
ちょいとヤバ目な話

「じゃ、クリスの知ってるジューシーな話って、たとえば何?」

彼が関わるプロジェクトに多いのが、米軍基地跡に埋まっている爆発物の処理。基地移設等に伴う土地の売却に先立ち、射撃訓練の残骸を綺麗にしておかないといけません。軍人上がりの専門家たちを雇って飛散した銃弾の捜索及び処理をするのですが、クリスはプロジェクトの安全管理担当なのです。

「ある基地に隣接して、住宅地が出来てるんだ。境界一帯の緑地はもともと射撃場跡地だったところを開発事業者に売却しててね、一応規定通りの調査は終えてるんだけど、ごく僅かな確率で拾い残した不発弾が残っている可能性はあるんだよ。実際、1970年代に別の住宅地で、子供が爆死する事故があった。後で調べたら、その時の事業者は何も調査せずに住宅を建てていて、その後倒産してるんだ。そんなこんなで法律が厳しくなって、今ではまずそんなバカげたことは起きないけど、ここの住宅地はわりと古いんで、もしかしたら、という懸念はある。住民に向けた書類には、境界から数十フィートの緑地帯には危険なので立ち入らないようにと書いてあるし、全員が納得の上で住んでるんだ。だから秘密ってわけじゃないんだけど、この話、誰もメディアに出したがらないでしょ。」

「へ~え。これってジューシーな話なの?」

「僕はジューシーだと思うよ。」

う~ん。ジューシーかなあ。やっぱりイメージが繋がらないなあ。

昼前になり、その日の一番の目的だったジムへのパーソナルトレーニングを始めました。

「よろしく。君のサポートには期待しているよ。」

にこやかに右手を差し出すジム。

「こちらこそ。皆あなたの参加を心待ちにしていましたよ。」

さっそくプロジェクトマネジメント・システムの説明をスタートします。彼は私の講義を度々制止し、的確な質問で補足説明を促します。切れ者の噂は本当だったな、と感心していたところ、彼の携帯が鳴ります。

「すまない、この電話、ずっと待ってたんだ。ちょっと中断していいかな。」

「どうぞどうぞ。」

会議室の中をうろうろ歩きながら、電話の相手と和やかに話すジム。聞くともなく聞いていたら、彼がこんな応答をしているのに気付きました。

DC(ワシントンのこと)は僕の庭と言っても過言じゃない。政府関係者や同業の知り合いも数多くいるしね。それは僕にぴったりのポジションだよ。いや、僕以外に適任者はいないでしょ。プロジェクトのスコープも僕の知識と経験がそのまま活かせる内容じゃないか。決まったらすぐに知らせてくれよ。いずれはDCに戻りたいと家族で話してたから、絶対賛成してくれる。うん、そこは問題ない。」

え?うちのプロジェクトのために雇われといて、一か月も経たぬうちにもう転職しようとしてんの?わざわざあんたのために出張して来てる僕に聞こえるところでそんな話を?

それから間もなくして電話を切ったジムが、

「変なこと聞かせちゃったね。すまない。さ、どこまで進んでたっけ?」

と大して悪びれもせずに席につきました。

このジューシーな話、ビバリーやジョンに知らせるべきかどうか、悩んでます。

2015年4月5日日曜日

Decremented デクラメンテッド

私がPMを務める大型建築設計プロジェクトに極めて深刻な事態が発生し、ここ数週間は上層部を含めた電話会議で日々のスケジュールが立て込んでいます。ひどい時は同じテーマで日に三回会議がセットされることもあり、事態の進展に合わせて瞬時に適切な行動が起こせるよう、途切れることのない緊張を強いられています。

ディレクターのビバリーは超多忙で日中なかなか会話が出来ないため、深夜に電話会議をすることも。彼女の声には疲れが滲んでおり、時々弱気な発言も漏れるようになりました。

「ここまで働かされて、それでも上層部がまだ文句を言うのなら、会社を去るしかないわね。」

励ますこっちも相当疲れがたまっているようで、帰宅して食事するとすぐに眠くなる毎日。

ある日息子と映画の話をしていた際、作品中で急激な体重の増減をやってのける俳優の話題になり、「レイジング・ブル」を例に挙げました。ところが、肝心の俳優名が出てこない。どんなに考えても浮かばないのです。「ほら、ゴッドファーザーPart IIにも出てた、ほら、」なんて自分にヒントを与えてもやっぱりダメ。翌日、仲良しの同僚と挨拶を交わした際も、彼女の名前が全く思い出せないことに気づき、背筋が凍り付きました。いかん。これは本当にヤバいぞ。ボケが始まったのか?いや、そんなわけない、疲れてるだけのことだ。休みを取るか何かしなければ…。しかしプロジェクトが大変な時に穴を開けるわけにもいかんぞ。

それから間もなくし、ビバリーとの電話会議で、

「ねえ、デクラメンテッドの意味分かる?」

と彼女が尋ねました。なんでアメリカ人が僕に英単語の質問するわけ?と可笑しくなりましたが、これはちょうど調べたばかりの単語。

Decremented でしょ。これ、ジョン(副社長)がこないだ会議で使ってたよね。ちょっと調べてみたんだけど、減らされたって意味みたいだよ。Decrement Increment(増える)の反意語なんだって。」

「私そんな言葉、人生で初めて聞いたわよ。」

「実は僕も、周りの同僚に聞いてみたんだ。この単語を聞いたことのある人は一人も見つからなかったよ。」

「ジョンがこないだのレビュー会議で、我々の計算したコンティンジェンシー・リザーブが大きすぎるって言ってたじゃない。ほら、リスク事項の発生見込みに合わせて数値を下方修正してデクラメンテッド版を作れっていう指示があったでしょ。今それに取り組んでるの。後で皆にファイルを送るわね。」

そしてその日の夜12時ちょっと前、複数の副社長宛てに彼女から修正版が発送されました。眠かったのでやり過ごし、翌朝あらためてメールを読んだところ、こんな一文が。

「修正版ファイルを送ります。今気づいたんだけど、添付ファイル名の最後にDecremented(削減版)って付け足したつもりが何故かDemented(発狂した)になってた。修正して再送する気力が残って無いわ。ハッハッハ。」

ビバリー、笑ってる。いよいよヤバいかも。


2015年3月15日日曜日

Being a Pollyanna ポリアンナな自分

私がPMを務める大型建築設計プロジェクトの第二フェーズを、先月受注しました。対外的には副社長のビバリーがPMですが、引き続き社内では私がPMを任されることに。そして新メンバーのドンが技術チームの統率を、建築部門の重鎮デイヴが契約関係を担当することになりました。

新しくLAエリアの建築部門を統括することになった大親分のジョンから、「Healthy Start Review Meetingを開催するまでは第二フェーズを本格始動することまかりならん」とくぎを刺されていたので、先月末以降はそのための準備で大わらわでした。これは、プロジェクトの実施計画が緻密に作られていることを上層部が確認するための会議。計画が曖昧なまま仕事を進めてしまうことで起こりがちな大失敗を防ぐのがその主目的です。

私とチームを組む三人は、建築部門での技術経験こそ豊富ですが、この手の計画作業に熟練しているようには見受けられません。WBS、リソース・スケジュール、予算計算書、リスク・レジスター、変更ログなどの書類を私が用意し、彼らからのインプットを基に中身を練り上げていく作業が続きました。ただでさえクライアントとの会議で日中のスケジュールがぎっしり詰まっているビバリーは、深夜と土日の時間を割くしかない。寝不足と疲労でボロボロになりながら、火曜日の会議本番に臨んだ彼女でした。

夕方5時、上層部からの厳しい質問の数々を乗り越え、無事会議が終了。ジョンから「いいレビューになったな」と褒められ、ようやく安堵の表情を浮かべたビバリーがこう言いました。

「正直言うとこういう作業、私にとっては初めてだったの。面倒くさくて嫌だったし時間も無いし、この会議を何とか延期してもらえないかなって最後の最後まで思ってた。でも、ひとつひとつの書類と真剣に向き合っているうちに、見落としていた問題がどんどん明らかになって来て、ああ、これは本当に重要なステップなんだな、って実感出来たの。単なる手続きなんかじゃない。すごく意味のあることなんだって。」

そしてくすっと笑ってこう続けます。

“I’m saying this, being a Pollyanna.”
「ポリアンナな自分が言ってるんだけどね。」

え?何だって?ポリアンナ?誰かの名前?

このPollyanna(英語の発音はポゥリア~ナ)、時々耳にする単語なのですが、意味を調べたことがありませんでした。出席者がみな会議室を去ってビバリーと二人きりになったタイミングを見計らい、先ほどの発言の意味を尋ねてみました。え?そういう質問?と拍子抜けしたような笑顔になった彼女が、

「物事の良いところばかりを探す、飛び抜けて前向きな人を指して使う言葉よ。」

と答え、さらにネットで語源を調べて解説してくれました。

これは1913年に出版されたエレノア・ポーターの小説「Pollyanna」が語源。みなしごの少女ポリアンナがバーモント州で叔母と暮らす中、かつて父親から教わったThe Glad Gameを実行する。これはどんな境遇に置かれても物事の良い面を探すゲーム。物語が進むうち、ポリアンナに影響されて街の人々の生き方までがどんどんポジティブになって行く。

A Pollyanna is someone who is blindly optimistic about every situation, sometimes to the point of foolishness.
ポリアンナとは、いかなる状況においても盲目的に、時に愚かとも言えるほどに楽観的な人間を指す。

「この、最後の部分がミソね。」

とビバリー。

「つまり、自分自身の振る舞いを自嘲気味に描写したってわけだね。てことは、他人の様子を表現する時には使わない方がいいのかな。」

と私。

「その通り。シンスケがもしも私のいないところで、Beverly was being a Pollyanna(ビバリーはポリアンナだったよ)って誰かに話してたことを後で聞いたら、悪意を感じざるを得ないわね。」

なるほどね。

金曜日、同僚ディックと久しぶりにランチへ行った際、彼が自分のグループの社員たちにどのようなメッセージを送っているかという話になりました。度重なる人員整理や組織改編にうんざりしている者が多い中、どうしたら皆を奮い立たせてクオリティの高い成果を出させるか。これは非常に難しい問題です。リーダーが不満たらたらだと部下のやる気を削ぐだろうし、かといって常にポジティブだと「非現実的な能天気野郎」とバカにされる危険性だってある。

冷静に自分を見つめると、私はどうも後者のような気がします。逆境に立たされるほど燃えるタイプだからなあ。これ、傍から見ると鬱陶しいかも。シンスケってポリアンナだよね、なんて陰口を叩かれてたりして…。そう思うとちょっと凹んでしまう私でした。

気を取り直して覚えたてのこの表現をディックに伝えたところ、深く頷いてから、その対極にはCassandra(カサンドラ)があるよ、と教えてくれました。

「語源はよく知らないけど、常に最悪の事態を考えてしまう悲観論者のことだよ。」

「なるほど。ポリアンナとカサンドラか。ディックはどっちなの?」

私が冗談めかして質問をぶつけたところ、彼は淡々とした表情で、

“I’m just a realist.”
「俺は単なる現実主義者だよ。」

と答えました。事実を修飾せず部下たちに伝えるだけだ、と。

ちきしょーディック、あんたクールだぜ!