午後一番で、ダウンタウン・サンディエゴ支社のドンであるテリーと話していた時、2月から数ミリオンドルのプロジェクトがスタートする予定だと聞かされました。プロジェクト・マネジャーはテキサスの支社にいる女性だとのこと。WBSや予算のセットアップの時は、是非協力してね、とテリーが言います。ハイ喜んで、と快諾した後、そのPMがどんな人なのか聞いてみました。
「とても頭の切れる人よ。かなりの優等生ね。仕事は必ずきっちりやってのけるわ。私は彼女、大好きだし尊敬もしてるわ。」
一旦こう大きく持ち上げた後、意味深な笑みを浮かべて続けます。
「ただね、人に誤解されやすいタイプでもあるのよ。ゴールが決まるとそれに向けて突っ走るあまり、コミュニケーションを端折ることが多いの。キーパーソンに黙って事を進めるケースも度々あって、これが感情的な摩擦を生んでトラブルになるのね。それに頭の良い人にありがちな欠点だけど、相手の話を辛抱強く聞くことが出来ないの。一方的にまくし立てることが多いのよ。」
毎度の事ながら、彼女が誰かの人となりを説明する際の描写の巧みさには、惚れ惚れさせられます。締めくくりにテリーが使ったのが、次の表現。
“She can be a bull in a china shop.”
ブル(bull)というのは雄牛、チャイナショップ(china shop)は瀬戸物屋です。つまり、「瀬戸物屋の中の雄牛みたいになっちゃうこともあるわね。」場面を想像すれば、言わんとしていることは分かります(一挙手一投足がトラブルの元になる)。しかし、彼女がこのフレーズにどの程度否定的な響きを持たせたのかがつかめなかったので、後で食堂で会った時に確認してみました。
「さっきの表現ですけど、あれ、どの程度のネガティブさなんですか?使い方によってはニュートラルにもなるんですか?」
「まず間違いなくネガティブよ。」
ありゃりゃ、そうなの?大好きって言ってたじゃん…。
「要するに、Self awareness (自分を理解する力)に欠けるのよ。」
なるほどね。己を理解出来なければ、自分の言動が引き起こすトラブルに気付く訳もないか。これって、日本語にすると何だろう?「がさつな人」あたりが最適解なような気がします。
後でこのフレーズの語源や意味を調べていたところ、Discovery Channel というテレビ局が以前、Myth Busters という番組で検証を試みていたことを知りました。牧場の囲いの中に瀬戸物売り場を特設し、ここへ雄牛を放してみる、という実験。
http://dsc.discovery.com/videos/mythbusters-bull-in-a-china-shop.html
意外なことに、雄牛は注意深く陶器の棚をよけて歩いたため、な~んにも壊れなかったのでした。牛って結構繊細?
2012年1月19日木曜日
2012年1月17日火曜日
Swamped 大忙し
30年近く前のこと。東京での学生時代、研究室でレポートを書いていたら、先輩のSさんがふらりとやって来て、やぶからぼうにこう言いました。
「ワムじゃないって知ってた?」
あっけに取られて彼の顔を見つめていたら、もう一度同じ質問を繰り返されました。
「え?どういうことですか?」
「ほら、あの売れてるグループあるじゃない。あの人たちの名前、本当はワムじゃないって知ってた?」
Wham! は当時大人気のデュオ。出す曲出す曲、面白いようにチャート入りし、まさに人気絶頂だったんです。さてはイギリスのタブロイド紙あたりにスクープ記事でも出たかな…?
「いえ、知りませんけど…。」
「本当の名前はね。」
ここで先輩は少し気を持たせるように黙ってから、微妙にキザな表情を作ってこう言いました。
「ウェ~ム!、なんだよ。」
これにはズッコケましたね。要するに、きちんと英語風の発音をすれば「ワム」にはならない、という意味なのです。実に他愛も無い会話だったのですが、この時のことは長く記憶に残りました。確かにこの “AM” の入った英単語は、「アム」じゃなくて「エム」と発音しないと通じないことが多かったので。
さて話は変わりますが、先週今週と、鬼のような忙しさが続いています。アウトルックのインボックスに、待った無しの仕事が分刻みでジャカスカ飛び込んで来る。瞬時に優先順位を再調整し、上からバサバサ片付けて行くのですが、入ってくる方が処理する量をはるかに上回っており、もうアップアップ。夕方エネルギーが切れかかった頃、同僚ヴァレリー(ヴァルと呼ばれてる)からメールが届きます。
「先週話した件、やってくれた?」
あいたた…。彼女のプロジェクト、後回しにしてた。でも今から取り組んだらあと二時間は帰れないぞ…。仕方ない、ここは謝っちゃおう。
“Sorry Val, I’ve been swamped.”
「ごめんヴァル、ここんとこ大忙しなんだ。」
そう返信してから、ふと数年前の出来事が蘇りました。
まだロングビーチ支社に勤めていた頃、オフィスをシェアしていた同僚デニスに、この “Swamped” を使って話をしたことがありました。Swamp という単語は、名詞では「沼地」とか「湿地」という意味。これが動詞になると「水浸しにする」となり、過去分詞になると「水浸しの」とか「沈んでる」という意味になります。メールで仕事の催促をした際、大勢の人から “I’m swamped” という言い訳が返って来たので、これは「忙殺されてる」という意味のフレーズなんだな、とちょうど学んだところだったのです。
ところがデニスは、私が何度この単語を繰り返しても理解出来ない様子で、
「綴りを言ってみてよ。」
と困り顔。
「S.W.A.M.P だよ。」
と答えると、
「ああ、スワンプのことね。」
とようやく納得。え?さっきからそう言ってたじゃん、とイラつきながらふと気付いたのですが、私はこれをずっと「スウェンプ」と発音していたのです。だってAM は「エム」でしょ! Ramp もStampもPamphletも、AM の部分はみんな「エム」と発音するじゃん。
ところが後で辞書を引いてみたところ、確かに Swamp に限っては「スワンプ」と発音するのです。え~?なんで~??そんな変則ルール、ついて行けないよ!まあそれより何より、母音の発音が微妙に違うというだけで、会話が全く成立しないということがショックでした。こういう手合いはもう、辛抱強くひとつずつ憶えて行くしかなさそうです。
そんなわけで、近くに英語学習者がいたら、こんなクイズで不意打ちをかけるのも良いでしょう。
「スウェンプじゃないって知ってた?」
「ワムじゃないって知ってた?」
あっけに取られて彼の顔を見つめていたら、もう一度同じ質問を繰り返されました。
「え?どういうことですか?」
「ほら、あの売れてるグループあるじゃない。あの人たちの名前、本当はワムじゃないって知ってた?」
Wham! は当時大人気のデュオ。出す曲出す曲、面白いようにチャート入りし、まさに人気絶頂だったんです。さてはイギリスのタブロイド紙あたりにスクープ記事でも出たかな…?
「いえ、知りませんけど…。」
「本当の名前はね。」
ここで先輩は少し気を持たせるように黙ってから、微妙にキザな表情を作ってこう言いました。
「ウェ~ム!、なんだよ。」
これにはズッコケましたね。要するに、きちんと英語風の発音をすれば「ワム」にはならない、という意味なのです。実に他愛も無い会話だったのですが、この時のことは長く記憶に残りました。確かにこの “AM” の入った英単語は、「アム」じゃなくて「エム」と発音しないと通じないことが多かったので。
さて話は変わりますが、先週今週と、鬼のような忙しさが続いています。アウトルックのインボックスに、待った無しの仕事が分刻みでジャカスカ飛び込んで来る。瞬時に優先順位を再調整し、上からバサバサ片付けて行くのですが、入ってくる方が処理する量をはるかに上回っており、もうアップアップ。夕方エネルギーが切れかかった頃、同僚ヴァレリー(ヴァルと呼ばれてる)からメールが届きます。
「先週話した件、やってくれた?」
あいたた…。彼女のプロジェクト、後回しにしてた。でも今から取り組んだらあと二時間は帰れないぞ…。仕方ない、ここは謝っちゃおう。
“Sorry Val, I’ve been swamped.”
「ごめんヴァル、ここんとこ大忙しなんだ。」
そう返信してから、ふと数年前の出来事が蘇りました。
まだロングビーチ支社に勤めていた頃、オフィスをシェアしていた同僚デニスに、この “Swamped” を使って話をしたことがありました。Swamp という単語は、名詞では「沼地」とか「湿地」という意味。これが動詞になると「水浸しにする」となり、過去分詞になると「水浸しの」とか「沈んでる」という意味になります。メールで仕事の催促をした際、大勢の人から “I’m swamped” という言い訳が返って来たので、これは「忙殺されてる」という意味のフレーズなんだな、とちょうど学んだところだったのです。
ところがデニスは、私が何度この単語を繰り返しても理解出来ない様子で、
「綴りを言ってみてよ。」
と困り顔。
「S.W.A.M.P だよ。」
と答えると、
「ああ、スワンプのことね。」
とようやく納得。え?さっきからそう言ってたじゃん、とイラつきながらふと気付いたのですが、私はこれをずっと「スウェンプ」と発音していたのです。だってAM は「エム」でしょ! Ramp もStampもPamphletも、AM の部分はみんな「エム」と発音するじゃん。
ところが後で辞書を引いてみたところ、確かに Swamp に限っては「スワンプ」と発音するのです。え~?なんで~??そんな変則ルール、ついて行けないよ!まあそれより何より、母音の発音が微妙に違うというだけで、会話が全く成立しないということがショックでした。こういう手合いはもう、辛抱強くひとつずつ憶えて行くしかなさそうです。
そんなわけで、近くに英語学習者がいたら、こんなクイズで不意打ちをかけるのも良いでしょう。
「スウェンプじゃないって知ってた?」
2012年1月15日日曜日
Straw Man わら人形?
金曜日の午後、カマリロ支社で支社長のトムの部屋に呼ばれました。プロポーザル・チームの電話会議があるので、参加して欲しいというのです。私の横には、白髪のベテラン社員ビル。電話の向こうには南カリフォルニア地域を統括する大ボスのジョエル、オンタリオ支社のジム、など錚々たるメンバー。参加者の確認をした後、ジョエルが会議をスタートさせました。
議論の焦点は見積もりの方法。複数チームで構成されるこのプロジェクト、それぞれが短期間でコストを積算し、これをカマリロチームで取りまとめる、という段取りなのですが、こうした場合の常として、見積もりは最後の最後に回されてしまいがちなのです。
「入札前日になって蓋を開けて見たら、合計がとんでもない額になっていた、なんて事態は御免だからな。」
とジョエル。この時若い男性が一人、静かに部屋に入ってきて、ビルの隣に座りました。
「まずはトップ・ダウンの積算をそれぞれがして、これをロバートがまとめるだろ。そして詳細を詰めて行きながら、各チームがロバートと調整する。それでどうだ?」
とジョエル。これには皆が賛同します。
「もしも締め切り直前になって突然大幅な変更をしてみろ。ロバートにしてみたら、時間切れ間近の時限爆弾を投げつけられるみたいな話だからな。」
ちょっと一体ロバートって誰よ?と思ってたら、ビルが口を開きました。
「ジョエル、さっきからロバートの名前がちょくちょく出てるけど、彼ならちょっと遅れてこの会議に参加してますよ。」
ビルの隣で、さっき入ってきた若者がニコっと笑いました。
「おお、そうか。ロバートいたのか。」
ジョエルが電話の向こうで、若干慌てた声色でこう言いました。
“Sorry for using you as a straw man.”
「君をわら人形に使ってすまんな。」
はあ?わら人形に使う(Use someone as a straw man)?
これ、何度か聞いたことのあるフレーズだけど、まったく意味が分かりません。急いでノートの隅にメモしておき、会議後に調べてみました。
これは「わら人形論法」と呼ばれ、ウィキペディアによれば、
「議論において対抗する者の意見を正しく引用しなかったり、歪められた内容に基づいて反論するという誤った論法」
だそうです。わら人形は「攻撃するために作り上げた架空の存在」で、語源は「軍隊の訓練で使うわら人形」が有力みたいです(定かではない)。今回のケースはきっとこういうことでしょう。
ロバートは以前から、プロポーザル作成のための積算担当をしていて、毎回入札前夜になると見積もり額修正のドタバタを押し付けられる役回り。私も度々そのポジションにおさまるので、こうなった時の辛さはよく分かります。きっとロバートも、そのことをジョエルにちょくちょく漏らしていたのでしょう。しかし、ロバートが積算プロセスの改善を唱えたわけではない。ジョエルが勝手に、自分の主張を武装するための道具としてロバートの不満を活用した。
このフレーズ、和訳を考えたのですが、ぴったりとした表現が出てきません。今回のケースに限って言えば、一番近いと思うのがこれ。
“Sorry for using you as a straw man.”
「君をだしに使ってすまん。」
どうでしょう?
議論の焦点は見積もりの方法。複数チームで構成されるこのプロジェクト、それぞれが短期間でコストを積算し、これをカマリロチームで取りまとめる、という段取りなのですが、こうした場合の常として、見積もりは最後の最後に回されてしまいがちなのです。
「入札前日になって蓋を開けて見たら、合計がとんでもない額になっていた、なんて事態は御免だからな。」
とジョエル。この時若い男性が一人、静かに部屋に入ってきて、ビルの隣に座りました。
「まずはトップ・ダウンの積算をそれぞれがして、これをロバートがまとめるだろ。そして詳細を詰めて行きながら、各チームがロバートと調整する。それでどうだ?」
とジョエル。これには皆が賛同します。
「もしも締め切り直前になって突然大幅な変更をしてみろ。ロバートにしてみたら、時間切れ間近の時限爆弾を投げつけられるみたいな話だからな。」
ちょっと一体ロバートって誰よ?と思ってたら、ビルが口を開きました。
「ジョエル、さっきからロバートの名前がちょくちょく出てるけど、彼ならちょっと遅れてこの会議に参加してますよ。」
ビルの隣で、さっき入ってきた若者がニコっと笑いました。
「おお、そうか。ロバートいたのか。」
ジョエルが電話の向こうで、若干慌てた声色でこう言いました。
“Sorry for using you as a straw man.”
「君をわら人形に使ってすまんな。」
はあ?わら人形に使う(Use someone as a straw man)?
これ、何度か聞いたことのあるフレーズだけど、まったく意味が分かりません。急いでノートの隅にメモしておき、会議後に調べてみました。
これは「わら人形論法」と呼ばれ、ウィキペディアによれば、
「議論において対抗する者の意見を正しく引用しなかったり、歪められた内容に基づいて反論するという誤った論法」
だそうです。わら人形は「攻撃するために作り上げた架空の存在」で、語源は「軍隊の訓練で使うわら人形」が有力みたいです(定かではない)。今回のケースはきっとこういうことでしょう。
ロバートは以前から、プロポーザル作成のための積算担当をしていて、毎回入札前夜になると見積もり額修正のドタバタを押し付けられる役回り。私も度々そのポジションにおさまるので、こうなった時の辛さはよく分かります。きっとロバートも、そのことをジョエルにちょくちょく漏らしていたのでしょう。しかし、ロバートが積算プロセスの改善を唱えたわけではない。ジョエルが勝手に、自分の主張を武装するための道具としてロバートの不満を活用した。
このフレーズ、和訳を考えたのですが、ぴったりとした表現が出てきません。今回のケースに限って言えば、一番近いと思うのがこれ。
“Sorry for using you as a straw man.”
「君をだしに使ってすまん。」
どうでしょう?
2012年1月10日火曜日
ごめんを言えるアメリカ人
日本にいる頃、「アメリカ人は謝らない」と聞かされることが多く、渡米する前からその真偽を確かめたい気持ちはありました。確かに訴訟が多く、何かというと「スー(sue)するぞ!」と脅すカルチャーはあるため、あまり安易に謝罪するのはまずい、という意識は一般の人にもあるような気がします。
「交通事故にあった?今すぐ我々にお電話を!」
そんなテレビCMを弁護士事務所がバンバン流すようなお国柄だから、「下手に謝ってしまったら非を認めたことになり、裁判で不利になる。」という防衛反応が身についても不思議ではないのです。
以前スターバックスでコーヒーを買う列に並んでいたら、私の前の男の人がカップを受け取る際、あふれたコーヒーが手にかかったのか、「熱い!」と叫びました。店員の女性が慌てて、
“I’m sorr…”
「ごめんなさ…。」
と言いかけたものの、ぐっと言葉を飲み込んでから、
“Are you OK?”
「大丈夫ですか?」
と言い直したのには驚き呆れました。そこまでして謝罪を思いとどまるとはねえ…。
さて、先週の木曜と金曜は久しぶりにオレンジ支社へ出張しました。社内営業が主な目的だったのですが、中でも環境部門の重鎮であるマイクにプロジェクト・マネジメントのパーソナル・トレーニングをする、という予定がメインでした。このマイクという人とは今まで一度も話したことがなく、顔もぼんやりとしか覚えていませんでした。私の弟子の一人マックスを通じてトレーニングの依頼があったので、お受けしたのです。
ところが予定の3時になって彼のオフィスを訪ねてみると、白熱した電話会議の真っ最中。暫く待ったのですが、一向に終わる気配が無かったので、一旦席に戻って「終わったら連絡下さい。」とメールを打ちました。
30分ほど待った時、背後に人の気配を感じて振り返ると、当のマイクが立っていました。綺麗に刈り込んだ銀髪に、人柄の温かさを滲ませる目尻の皺。カジュアル・フライデーで、ジーンズにTシャツというスタイルの社員がオフィスに溢れる中、品の良いブラックの丸首セーターにこげ茶色のジャケットというシックな出で立ち。胸ポケットにバラの花でも差したら完璧だな、と思わせる「お洒落オヤジ」です。
挨拶と自己紹介のために立ち上がろうとする私を静かに右手で制し、そのまま私の右手を握りました。そして穏やかな声でこう言うのです。
“I’m so sorry.”
「本当に申し訳ない。」
次に、握手の手を繋いだまま腰を落として右膝をカーペットにつき、折角のアポイントメントをふいにしたことを丁寧に詫び、喫緊の課題が山積みで、今日はとてもトレーニングを受けられそうも無い、次回は必ず約束を守ると述べました。
アメリカ人からこんなに丁重な謝罪を受けたのは初めてで、正直うろたえました。マイクはこうも言いました。
“Sitting down with you and getting trained is gold to me.”
「君にパーソナルトレーニングを受けられるなんて、本当に貴重なことなんだ。」
だからこの機会を逃したのは本当に残念で、なんとしても挽回したいのだ、と。
家に帰って妻にこの話をしたところ、ひざまずかれたクダリで、
「ハイ、プロポーズをお受けしますって答えれば良かったね。」
と笑いました。
いやいや、そんなジョークが通じそうな雰囲気じゃなかったぞ。
「交通事故にあった?今すぐ我々にお電話を!」
そんなテレビCMを弁護士事務所がバンバン流すようなお国柄だから、「下手に謝ってしまったら非を認めたことになり、裁判で不利になる。」という防衛反応が身についても不思議ではないのです。
以前スターバックスでコーヒーを買う列に並んでいたら、私の前の男の人がカップを受け取る際、あふれたコーヒーが手にかかったのか、「熱い!」と叫びました。店員の女性が慌てて、
“I’m sorr…”
「ごめんなさ…。」
と言いかけたものの、ぐっと言葉を飲み込んでから、
“Are you OK?”
「大丈夫ですか?」
と言い直したのには驚き呆れました。そこまでして謝罪を思いとどまるとはねえ…。
さて、先週の木曜と金曜は久しぶりにオレンジ支社へ出張しました。社内営業が主な目的だったのですが、中でも環境部門の重鎮であるマイクにプロジェクト・マネジメントのパーソナル・トレーニングをする、という予定がメインでした。このマイクという人とは今まで一度も話したことがなく、顔もぼんやりとしか覚えていませんでした。私の弟子の一人マックスを通じてトレーニングの依頼があったので、お受けしたのです。
ところが予定の3時になって彼のオフィスを訪ねてみると、白熱した電話会議の真っ最中。暫く待ったのですが、一向に終わる気配が無かったので、一旦席に戻って「終わったら連絡下さい。」とメールを打ちました。
30分ほど待った時、背後に人の気配を感じて振り返ると、当のマイクが立っていました。綺麗に刈り込んだ銀髪に、人柄の温かさを滲ませる目尻の皺。カジュアル・フライデーで、ジーンズにTシャツというスタイルの社員がオフィスに溢れる中、品の良いブラックの丸首セーターにこげ茶色のジャケットというシックな出で立ち。胸ポケットにバラの花でも差したら完璧だな、と思わせる「お洒落オヤジ」です。
挨拶と自己紹介のために立ち上がろうとする私を静かに右手で制し、そのまま私の右手を握りました。そして穏やかな声でこう言うのです。
“I’m so sorry.”
「本当に申し訳ない。」
次に、握手の手を繋いだまま腰を落として右膝をカーペットにつき、折角のアポイントメントをふいにしたことを丁寧に詫び、喫緊の課題が山積みで、今日はとてもトレーニングを受けられそうも無い、次回は必ず約束を守ると述べました。
アメリカ人からこんなに丁重な謝罪を受けたのは初めてで、正直うろたえました。マイクはこうも言いました。
“Sitting down with you and getting trained is gold to me.”
「君にパーソナルトレーニングを受けられるなんて、本当に貴重なことなんだ。」
だからこの機会を逃したのは本当に残念で、なんとしても挽回したいのだ、と。
家に帰って妻にこの話をしたところ、ひざまずかれたクダリで、
「ハイ、プロポーズをお受けしますって答えれば良かったね。」
と笑いました。
いやいや、そんなジョークが通じそうな雰囲気じゃなかったぞ。
2012年1月7日土曜日
It is what it is. どうもしようがない。
火曜の午前10時、定例の電話会議がありました。エリック、マイラ、リサ、ミケーラ、シャノン、そして私の6人が組織する、ミニ経営会議です。収益率の激減しているプロジェクトを週の初めに一件一件チェック。もしもデータの入力ミスなら修正しなければならないし、採算悪化の特殊な要因があるのなら、それを究明して対策を講じなければならない。この会議の具体的なアウトプットは、「誰がどのプロジェクトを担当するか」です。割り振りが決まったら、各自早急に担当PMと連絡を取り、必要な措置を講じます。
この会議時間の大半は、ワースト10プロジェクトに関する議論に費やされます。前の週に担当PMと話したメンバーがその内容を説明し、皆の質問を受ける。この際によく使われるセリフがこれ。
“It is what it is.”
「イリーズワリリーズ」と聞こえ、繰り返し口にしてると段々気持ち良くなって来ます。
字義通りに解釈すれば、It is (それは)what it is (そのもの)。「ご覧の通りだよ」って感じでしょうか。私が今まで聞いたケースでは、
「やれることは全てやった、その結果は見ての通り。これ以上どうもしようがない。」
そんな感じで使われることが多かったと思います。ここでふと、文法的に正しいのかどうか気になり始めました。ネットで色々調べたところ、文法に関する言及はこれといって見つからず、それよりむしろ、
「色々な場面に使えて便利ではあるけど、結局何が伝えたいのか分からない。」
という否定的な見解が大勢を占めている様子。
すっきりしないので、英語の達人テリースのオフィスを訪ねます。
「私の若い頃には無かった表現ね。最近の流行だと思うわよ。」
「ポジティブに使われるの?それともネガティブ?」
「そこなのよ。こういう言い方をすると、メッセージがとっても曖昧でしょ。言ってる本人でさえ、どちらの意味で表現してるか分かってないケースもあるんじゃないかしら。短期間で消えて行くフレーズだと私は見てるわね。」
ふ~ん、そうなの。
「僕は長く生き残る表現だと思うけどなあ。しょっちゅう耳にするし、第一音の響きが気持ちいいもん。」
と抵抗する私に、謎めいた笑みを浮かべながらテリースがこう呟きました。
“It is what it is.”
イリーズはリリーズ
頭の上に「?」マークを突き立てて、彼女のオフィスを後にする私でした。
この会議時間の大半は、ワースト10プロジェクトに関する議論に費やされます。前の週に担当PMと話したメンバーがその内容を説明し、皆の質問を受ける。この際によく使われるセリフがこれ。
“It is what it is.”
「イリーズワリリーズ」と聞こえ、繰り返し口にしてると段々気持ち良くなって来ます。
字義通りに解釈すれば、It is (それは)what it is (そのもの)。「ご覧の通りだよ」って感じでしょうか。私が今まで聞いたケースでは、
「やれることは全てやった、その結果は見ての通り。これ以上どうもしようがない。」
そんな感じで使われることが多かったと思います。ここでふと、文法的に正しいのかどうか気になり始めました。ネットで色々調べたところ、文法に関する言及はこれといって見つからず、それよりむしろ、
「色々な場面に使えて便利ではあるけど、結局何が伝えたいのか分からない。」
という否定的な見解が大勢を占めている様子。
すっきりしないので、英語の達人テリースのオフィスを訪ねます。
「私の若い頃には無かった表現ね。最近の流行だと思うわよ。」
「ポジティブに使われるの?それともネガティブ?」
「そこなのよ。こういう言い方をすると、メッセージがとっても曖昧でしょ。言ってる本人でさえ、どちらの意味で表現してるか分かってないケースもあるんじゃないかしら。短期間で消えて行くフレーズだと私は見てるわね。」
ふ~ん、そうなの。
「僕は長く生き残る表現だと思うけどなあ。しょっちゅう耳にするし、第一音の響きが気持ちいいもん。」
と抵抗する私に、謎めいた笑みを浮かべながらテリースがこう呟きました。
“It is what it is.”
イリーズはリリーズ
頭の上に「?」マークを突き立てて、彼女のオフィスを後にする私でした。
2012年1月5日木曜日
Cut to the chase. さっさと本題に入れ。
元旦をゆっくり自宅で過ごした翌日、息子を連れてブックオフへ。映画コーナーをぶらぶらしていたら、ボーン・シリーズのDVDが「3-Disc Collection」と銘打って、なんと10ドルで売られています。おお、これは安い!ボーン三部作が10ドルなら、断然買いでしょ!と大興奮。
マット・デイモン主役のこの作品群は、記憶喪失になった元CIAのナンバーワン工作員が、後から後から現れる第一級の刺客を倒しながら生き延びる話で、息をもつかせぬスピーディな展開が見所。以前三作続けて鑑賞した時、これはまとめて自宅に置いておきたい秀作だと思い、三部作パックが安値で発売されるのをずっと待っていたのです。大喜びで購入して帰宅しました。
こういうサスペンス作品というのは、アクションのユニークさはもちろんのこと、緊張感のある会話の連続が生命線。第一作の「ボーン・アイデンティティ」前半の会議場面で、「ジェイソンがどうやら仕事をしくじったらしい。しかもターゲットに顔を見られた。」という話を持ち出すCIA幹部に、上級幹部の一人がこう言います。
“Cut to the chace.”
「さっさと本題に入れ。」
これは初期のアメリカ映画が、ロマンティックなお話が延々と続いた後に最大の見せ場である追跡シーンで終わる、という構成だったため、「ロマンスはもう切り上げて(cut)、早くクライマックス(chase)を見せろ」という意味で使われたのが語源のようです。
この場面では、仕事をしくじったジェイソンの始末をどうつけるのかを早く言え、という意味で使われているのですね。もちろん「奴を消せ」と迫っているのです。
さて、本題に入ります。私の買った三枚組みコレクションですが、三部作パックと思っていたのが実は第一部と二部、それにボーナス・ディスクのセットでした。しまった。年始早々バッタもんをつかまされた!幸先悪いです。
マット・デイモン主役のこの作品群は、記憶喪失になった元CIAのナンバーワン工作員が、後から後から現れる第一級の刺客を倒しながら生き延びる話で、息をもつかせぬスピーディな展開が見所。以前三作続けて鑑賞した時、これはまとめて自宅に置いておきたい秀作だと思い、三部作パックが安値で発売されるのをずっと待っていたのです。大喜びで購入して帰宅しました。
こういうサスペンス作品というのは、アクションのユニークさはもちろんのこと、緊張感のある会話の連続が生命線。第一作の「ボーン・アイデンティティ」前半の会議場面で、「ジェイソンがどうやら仕事をしくじったらしい。しかもターゲットに顔を見られた。」という話を持ち出すCIA幹部に、上級幹部の一人がこう言います。
“Cut to the chace.”
「さっさと本題に入れ。」
これは初期のアメリカ映画が、ロマンティックなお話が延々と続いた後に最大の見せ場である追跡シーンで終わる、という構成だったため、「ロマンスはもう切り上げて(cut)、早くクライマックス(chase)を見せろ」という意味で使われたのが語源のようです。
この場面では、仕事をしくじったジェイソンの始末をどうつけるのかを早く言え、という意味で使われているのですね。もちろん「奴を消せ」と迫っているのです。
さて、本題に入ります。私の買った三枚組みコレクションですが、三部作パックと思っていたのが実は第一部と二部、それにボーナス・ディスクのセットでした。しまった。年始早々バッタもんをつかまされた!幸先悪いです。
2011年12月31日土曜日
英語で「良いお年を!」
一昨日(12月29日)、リチャードのオフィスで立ち話していたところへ、日系アメリカ人の同僚ジャックがひょこり現れました。彼は健康優良後期高齢者。顔のつやが良く、声にも張りがあり、82歳ながら現役でバリバリ仕事していて、「かくしゃくたる」という表現さえ失礼に当たるほど若々しい人物です。私を発見するなりニコニコ笑いながら部屋へ入ってきて、握手を求めました。そしてこう言ったのです。
“Happy New Year!”
へ?
一瞬戸惑いました。遂にジャックもボケちゃったか?まだ年が明けてないのに新年の挨拶をされたぞ!?…いやいやそんなはずは無い。これはきっと、「良いお年を」っていう意味なんだろう…。
翌日ダウンタウンのオフィスで働いた後、帰り際に同僚ステヴに対してこれを恐る恐る使ってみたところ、すんなり受け入れられました。駐車場へ向かう際、他の同僚ジョンとすれ違った時にも使ってみたら、やっぱり「ハッピー・ニュー・イヤー!」と返して来ました。そうか、やっぱりこれは「良いお年を」にも「明けましておめでとう」にも使えるフレーズだったのね。
昨夜、友人一家のお宅に招かれたのですが、ディナーの最中にこの話題を出しました。ご主人のマイクさんが、こう解説してくれました。
「それはHave a happy new year! の頭を省いたんだね。年が明けたらもう Have をつけない。それだけだよ。」
な~るほど!それなら納得。ジャックはまだまだ大丈夫だ。
さて、これから大掃除です。Have a Happy New Year!
“Happy New Year!”
へ?
一瞬戸惑いました。遂にジャックもボケちゃったか?まだ年が明けてないのに新年の挨拶をされたぞ!?…いやいやそんなはずは無い。これはきっと、「良いお年を」っていう意味なんだろう…。
翌日ダウンタウンのオフィスで働いた後、帰り際に同僚ステヴに対してこれを恐る恐る使ってみたところ、すんなり受け入れられました。駐車場へ向かう際、他の同僚ジョンとすれ違った時にも使ってみたら、やっぱり「ハッピー・ニュー・イヤー!」と返して来ました。そうか、やっぱりこれは「良いお年を」にも「明けましておめでとう」にも使えるフレーズだったのね。
昨夜、友人一家のお宅に招かれたのですが、ディナーの最中にこの話題を出しました。ご主人のマイクさんが、こう解説してくれました。
「それはHave a happy new year! の頭を省いたんだね。年が明けたらもう Have をつけない。それだけだよ。」
な~るほど!それなら納得。ジャックはまだまだ大丈夫だ。
さて、これから大掃除です。Have a Happy New Year!
2011年12月29日木曜日
Make a move (異性に)モーションをかける
クリスマス、そして年末年始と続くこの時期は、同僚に会うと大抵、決まり文句のようにこんな挨拶を交わします。
“Are you planning any fun party?”
「何か楽しいパーティでも企画してる?」
実際、オフィスは半分以上からっぽ。静かなもんです。私は長いこと後回しにしていた不急の仕事を片付けようと意気込んでいたのですが、意外にも「大至急の」業務がポンポン飛び込んできて、なかなかの忙しさ。
独身の同僚リチャードと年末年始の過ごし方について立ち話していた時、アメリカ映画によく出てくる大晦日&ニューイヤー・パーティーの話題になりました。
「カウントダウンが始まると、そのへんにいる人をつかまえて、ぶちゅーっとキスする場面があるでしょ。実際、そんなことって本当にあるの?」
すると、事も無げに彼が答えます。
「うん、普通にあるよ。」
「今さっき初めて会ったような人とキス?信じられないよ。」
「ああ、若い時は何度も行ったよ、そういうパーティー。」
「ええ~?でもさ、その時隣に立ってた人が好みのタイプとは限らないでしょ。」
「もちろんそれまでに目星はつけとくんだよ。で、11時半を過ぎた頃、オモムロに行動を開始する。」
この時リチャードが使ったのが、次のフレーズ。
“You have to make a move.”
ムーブ(動き)をメイク(作る)わけだから、「行動に出る」ということですね。将棋やチェスで言えば、「駒を動かす」。今回の話題では、異性との関係を進展させるための「モーションをかける」という意味になりますね。
「で、そういうパーティに今年も行くわけ?」
と羨望の眼差しを向ける私に対して、リチャードが静かに答えます。
“I’ll just stay home and spend a mellow night.”
「家でただゆったりくつろぐよ。」
ま、そうか。40オーバーのおっさんが目をギラつかせてキスの相手を物色してる図は、ちょっと気色悪いもんな。
“Are you planning any fun party?”
「何か楽しいパーティでも企画してる?」
実際、オフィスは半分以上からっぽ。静かなもんです。私は長いこと後回しにしていた不急の仕事を片付けようと意気込んでいたのですが、意外にも「大至急の」業務がポンポン飛び込んできて、なかなかの忙しさ。
独身の同僚リチャードと年末年始の過ごし方について立ち話していた時、アメリカ映画によく出てくる大晦日&ニューイヤー・パーティーの話題になりました。
「カウントダウンが始まると、そのへんにいる人をつかまえて、ぶちゅーっとキスする場面があるでしょ。実際、そんなことって本当にあるの?」
すると、事も無げに彼が答えます。
「うん、普通にあるよ。」
「今さっき初めて会ったような人とキス?信じられないよ。」
「ああ、若い時は何度も行ったよ、そういうパーティー。」
「ええ~?でもさ、その時隣に立ってた人が好みのタイプとは限らないでしょ。」
「もちろんそれまでに目星はつけとくんだよ。で、11時半を過ぎた頃、オモムロに行動を開始する。」
この時リチャードが使ったのが、次のフレーズ。
“You have to make a move.”
ムーブ(動き)をメイク(作る)わけだから、「行動に出る」ということですね。将棋やチェスで言えば、「駒を動かす」。今回の話題では、異性との関係を進展させるための「モーションをかける」という意味になりますね。
「で、そういうパーティに今年も行くわけ?」
と羨望の眼差しを向ける私に対して、リチャードが静かに答えます。
“I’ll just stay home and spend a mellow night.”
「家でただゆったりくつろぐよ。」
ま、そうか。40オーバーのおっさんが目をギラつかせてキスの相手を物色してる図は、ちょっと気色悪いもんな。
2011年12月28日水曜日
I had an epiphany! ひらめいたぞ!
オレンジ支社の同僚アンが、長い産休を終えて職場に戻って来ました。昨日から今日にかけて質問メールが立て続けに何通も届き、張り切ってる様子がビンビン伝わってきます。
2月にスタートしたプロジェクトに関するメールでは、
「ついさっき気付いたんだけど、あの時さんざん話し合って決めたことが、データに反映されてないみたいなの。」
と言った後、こう続きます。
“or if we had an epiphany and decided to go with another way of setting this up?”
「もしかしたら私たち、突然ひらめいて違う方法でセッティングすることに決めたんだっけ?」
この Epiphany (エピファニー)ですが、そのうち使ってみたい単語のひとつ。一般には「突然のひらめき」とか「啓示」などと訳されるようですが、「キリスト教の祭日」でもある、と辞書に出ています。
ここでちょっと悩ましくなります。
もしも宗教的な意味合いの強い言葉であれば、気軽に使えないのです。クリスチャンに対して「たった今、神のお告げがあったよ」などと言うと、「なんだこいつ、信仰も無いくせに神の話を持ち出しやがって」と、気分を害する可能性もあるので。
さっそく、敬虔なクリスチャンで元ボスのエドに尋ねます。
「う~ん、宗教的な意味は特に無いと思うよ。ただ単に、A light bulb goes off. (電球がパッと点く)って感じで使ってるなあ。」
と、頭の上で掌を開いてみせました。
次に、同僚リチャードのオフィスへ。
「宗教的な文脈で使われるのを聞いたことは無いな。普通に使っていいんじゃない?I had a goddamn epiphany! っなんてこと言わない限り大丈夫だよ(笑)。」
良かった。このフレーズ、もう安心して「普段使い」が出来ます。
“I had an epiphany!”
「ひらめいたぞ!」
2月にスタートしたプロジェクトに関するメールでは、
「ついさっき気付いたんだけど、あの時さんざん話し合って決めたことが、データに反映されてないみたいなの。」
と言った後、こう続きます。
“or if we had an epiphany and decided to go with another way of setting this up?”
「もしかしたら私たち、突然ひらめいて違う方法でセッティングすることに決めたんだっけ?」
この Epiphany (エピファニー)ですが、そのうち使ってみたい単語のひとつ。一般には「突然のひらめき」とか「啓示」などと訳されるようですが、「キリスト教の祭日」でもある、と辞書に出ています。
ここでちょっと悩ましくなります。
もしも宗教的な意味合いの強い言葉であれば、気軽に使えないのです。クリスチャンに対して「たった今、神のお告げがあったよ」などと言うと、「なんだこいつ、信仰も無いくせに神の話を持ち出しやがって」と、気分を害する可能性もあるので。
さっそく、敬虔なクリスチャンで元ボスのエドに尋ねます。
「う~ん、宗教的な意味は特に無いと思うよ。ただ単に、A light bulb goes off. (電球がパッと点く)って感じで使ってるなあ。」
と、頭の上で掌を開いてみせました。
次に、同僚リチャードのオフィスへ。
「宗教的な文脈で使われるのを聞いたことは無いな。普通に使っていいんじゃない?I had a goddamn epiphany! っなんてこと言わない限り大丈夫だよ(笑)。」
良かった。このフレーズ、もう安心して「普段使い」が出来ます。
“I had an epiphany!”
「ひらめいたぞ!」
2011年12月26日月曜日
サンタとトナカイ
昨日はクリスマスパーティのはしごでした。午後一番で同僚ベスのアパートへ。そして4時からは息子の友達のお宅へ。
ベスの次女カイラ(14歳)が折り紙好きだと聞いていたので、前夜2時間(!)かけてサンタとトナカイを折りました。ベスの両親もベスも喜んでくれたんだけど、遅れてやってきた同僚パトリシアが、長女アンドレア(20歳)にもカイラにも、リボンをかけて綺麗に包装されたプレゼントを持参。中身は知らないけど、一瞬で折り紙の存在が霞んでしまったのは明らかでした。
次のパーティへ向かうため、キッチンでベスとさよならのハグを交わした時、冷蔵庫の上に寂しく佇むサンタとトナカイを発見。そりゃそうか。電子機器が横溢する今の時代に、折り紙なんてなあ…。
{追記}
本日職場でベスに会ったら、カイラよりもむしろアンドレアが折り紙に興奮してたとのこと。よく考えてみたら、ちょっと大人向けだったかも。
ベスの次女カイラ(14歳)が折り紙好きだと聞いていたので、前夜2時間(!)かけてサンタとトナカイを折りました。ベスの両親もベスも喜んでくれたんだけど、遅れてやってきた同僚パトリシアが、長女アンドレア(20歳)にもカイラにも、リボンをかけて綺麗に包装されたプレゼントを持参。中身は知らないけど、一瞬で折り紙の存在が霞んでしまったのは明らかでした。
次のパーティへ向かうため、キッチンでベスとさよならのハグを交わした時、冷蔵庫の上に寂しく佇むサンタとトナカイを発見。そりゃそうか。電子機器が横溢する今の時代に、折り紙なんてなあ…。
{追記}
本日職場でベスに会ったら、カイラよりもむしろアンドレアが折り紙に興奮してたとのこと。よく考えてみたら、ちょっと大人向けだったかも。
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