昨夜は、職場の同僚達と久々のJapanese Dinner Night(日本食の夕べ)。ダウンタウンの五番街にあるSushi Takaまで、オフィスから徒歩20分。エド、マリア、ジェフ、リチャード、ジェイソン、そしてサラが参加しました。多くのアメリカ人にとって、お寿司と言えば巻き物。
そんな彼らに本格的な「握り」をしっかり楽しんでもらおうと、まず盛り合わせを二皿注文しました。割と調子よくポンポン無くなって行ったのですが、気が付けば両方の皿にウニの軍艦巻きが残されています。遠慮残りかな、と思ってエドにすすめると、箸でちょっとつついて味見した後、ギブアップ。そうか、生ウニはアメリカ人にはハードル高いんだった、と思い出しました。
その後、はまちのかまだとか天ぷらなどを次々に注文。うまいうまい、と皆さん大満足の様子。
ディナー後半、ウェイトレスさんが、
「ほんの30分ほど前に到着したんですが、新鮮なエビはいかがですか?」
と勧めてくれたので、甘エビの握りを人数分注文しました。ところが、十分後に運ばれて来た皿を見て、一同騒然とします。下半身を切断されてすし飯の上に乗っけられた海老の上半身が、皿の上に四体並んで直立しているのです。
「レモンをかけて下さい。海老が暴れますよ。」
と微笑むウェイトレスさん。レモン汁をかけてみると、確かに脚やヒゲを動かしてバタバタともがきました。
「うそ。これ生きてるの?」
と私の隣に座ったサラが、こわごわ覗き込みます。
「この動きを見る限り、単なる反射じゃないな。本当にまだ生きてるよ。」
エンジニアらしく、冷静に分析するジェイソン。
「男の人って、こういうの好きよねぇ。」
と決めつけるマリア。
「あたし、とても食べられない。シンスケ、私の分も食べてくれる?」
と、サラが完全に拒絶します。
「なんで?残酷だから?これは、いかに素材が新鮮であるかのデモンストレーションなんだよ。」
「分かるけど、こんなの見せられたらちょっと…。」
私は、昔読んだ漫画「包丁人味平」に出て来た、「生きた鯛の身を上手に削ぎ落とし、骨になった姿で水槽の中を泳がせる」という職人のスゴ技について話しました。実際に映像でも見たことがあるので、「腕のいい料理人だけが持つ高等技術なんだって。」と説明すると、ずっと黙って聞いていたサラが、こう尋ねました。
“Are you pulling my leg?”
「私の脚、引っ張ってる?」
反射的に、テーブルの下に目をやる私。一瞬、向かい側に座ってるマリアがサラにいたずらしていて、私に濡れ衣を着せようとしているのかな、と思ったのです。いやだ、シンスケ、何言ってるの?と笑いだすサラ。
“That’s an expression!”
「そういう慣用句なのよ!」
おお、確かにそんな英語表現、習ったな。「脚を引っ張る」と日本語で言えば、「人の成功の邪魔をする」ことだけど、英語になると意味が全く違って来ます。
“Are you pulling my leg?”
「からかってるの?」
つまり、骨だけになって泳ぐ魚の話なんて信じられない、というわけです。いやいや、本当だよ、と力説する私。
そんなわけで、今回のイベントでも、「フシギな国ニッポン」のイメージをアメリカ人の皆さんにしっかり植え付けることになったのでした。
ウニのスパゲティとかイタリアンでは定番みたいだけどね。パレルモで食べたウニスパは最高だったなぁ・・・・。味も生で食べるのと同じような感じだったけど、欧米人には潮の香りっぽい匂いが気になるのかね。
返信削除包丁人味平にはかなりのデフォルメが入っているから、あんまり力説するとんでも系の人かと思われちゃうかもだが、日本ではよく見る活イカの生き造りなんて米国人が見たらタマげるだろうね。
そうだね。ちょっとばかし熱くなりすぎたかもしれない。日本人は「礼儀正しいがサディスティックな」国民と思われちゃったかもしれない。
返信削除ウニスパ食べたくなっちゃったぞ…。
LAで獲れるウニは美味しいみたいだヨ
返信削除http://axn.co.jp/board/detail.php?id=271
このレストラン美味そうだけど、きっとイイお値段なんだろうね。
浅草に1000円のランチセットで美味いウニスパを喰わせてくれる店があったのだが、9月いっぱいで店をたたんでしまった。。。理由は「家賃の高騰でついていけなくなった」とのこと。外国人観光客の増加で浅草界隈の商業施設の家賃は異常な高騰をしているらしい。残念!
すごい情報を有難う。来月ロス出張があるので、試してみるね。
返信削除お気に入りのお店が消えるのは悲しいね。東京のホテル予約も大変だという話を聞いたよ。それほど観光客が来てるってことだよね。良いような悪いような。